2015年11月23日

山本幸久 店長がいっぱい (11/2015) ☆☆☆☆1/2

店長がいっぱい

店長がいっぱい
著者:山本幸久
価格:1,620円(税込、送料込)
楽天ブックスで詳細を見る



楽天ブックスによる紹介はこうある。

【内容情報】(「BOOK」データベースより)
夫を亡くしたばかりの真田あさぎは、小学生のひとり息子を育てるため、「友々丼」と名付けた“他人丼”の専門店「友々家」を開いたー。あれから30年余り。いまでは、百二十店舗を数えるまでになった。東京、神奈川、群馬…今日も、あちこちの「友々家」では、店長たちが、友々井をせっせと提供している。それぞれの事情を抱え、生きるために「友々丼」をつくり続ける7人の店長と、共に働く人々のちょっぴり切ない七つの物語。

【目次】(「BOOK」データベースより)
松を飾る/雪に舞う/背中に語る/一人ぼっちの二人/夢から醒めた夢/江ノ島が右手に/寄り添い、笑う


もちろん間違ってはいないがこれを前提に読むとあれ?となるだろう。
タイトルのとおり、これはそれぞれのフランチャイズの店の店長の物語だ。店にはそれぞれ店長がいて、それぞれ悩んでマネジメントしている。そして皆自分の人生を背負っているし、店員やバイトなどの管理も行っている。 そして、当たり前だが料理を作って出さなければならない。店長は皆悩みながら日々を過ごしている。大きなものであっても小さなものであっても。続きを読む
ラベル:山本幸久
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2015年10月20日

柚木麻子 ナイルパーチの女子会(10/2015) ☆☆☆☆☆

ナイルパーチの女子会

ナイルパーチの女子会
著者:柚木麻子
価格:1,620円(税込、送料込)
楽天ブックスで詳細を見る



「私にふさわしいホテル」あたりで直木賞をあきらめたのかと思えた柚木麻子だが、この作品は受賞こそのがしたが、真正面から直木賞を狙った作品だと思った。

以下楽天ブックス引用
女友達どうしの凶暴な友情……
ブログがきっかけで出会ったキャリアウーマンの栄利子と専業主婦の翔子。その「友情」は次第に思いもよらぬものに変わってゆき……。
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
ブログがきっかけで偶然出会った大手商社につとめる栄利子と専業主婦の翔子。互いによい友達になれそうと思ったふたりだったが、あることが原因でその関係は思いもよらぬ方向にー。女同士の関係の極北を描く、傑作長編小説。
 (引用終わり)

ナイルパーチというのはナイル川にいる獰猛な魚だ。栄利子は商社のキャリアウーマン。今度はナイルパーチのバイヤーを務めることになった。
彼女が好きなブログ。その作者,翔子は近所に住んでいた。
栄利子は彼女に近づき、友達になった。 だが、実は栄利子には女友達がいない。優等生でやってきたが、女どうしの距離感がわからないのだ。続きを読む
ラベル:柚木麻子
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2015年09月23日

山本弘 プロジェクト・ぴあの (9/2015) ☆☆☆☆



ちょっと読み手を選ぶSF.
科学が大好きな少女ぴあの。彼女はアイドルだ。だがアイドルになったのには大きな理由があった。科学好きの彼女は、いつか宇宙に飛び立ちたい。その資金稼ぎのためにアイドルをやっているのだ。

そして僕は、女装が好きな理系男子学生。女装しているときにぴあのと知り合った。
ぴあのの科学好きに魅せられて、僕は彼女と何度も会って話をする。アドバイスもいろいろと。

その後僕は彼女のいる事務所に就職した。男性のままで、女装のことは黙って。

ぴあのは自分の夢に向かって進む。えせ科学を排除し、自分の発明を世に知らしめ、自ら空を飛び…。


読者を選ぶというのは、たとえば以下の単語に親近感を持てること。少なくとも拒否感がないこと。
AR

初音ミク
ニコニコ動画
投げ銭
MMD
シュレディンガーの猫
量子力学
タキオン

ハードSF好きであれば問題ないし、初音ミク文化に詳しい人なら共感できるだろう。
だが人によっては単語だけでなじめなくなる可能性はある。
「ほとんどの物理法則は時間に対して対称です。」…「ニュートンの運動方程式、相対性理論、量子力学、マクスウェルお電磁方程式、キルヒホッフの法則…どんな法則も、時間の方向を逆にしても成立します。唯一の例外が熱力学第ニ法則で、これだけは時間に大尉sて非対称です。つまり熱力学の第二法則が時間の方校を決定していることになります」
こんな文章が流れてくる。

だが面白いので、受容できるかたにはぜひおすすめだ。

おすすめ度:☆☆☆☆
近いうちにこの小説が本当になるかもしれません。
ラベル:山本弘
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2015年08月04日

山本幸久 ジンリキシャングリラ (7/2015) ☆☆☆☆1/2




「人力車部、入ってくんない?」彼女の誘いに、野球部を辞めたばかりの雄大は……。田舎町の高校を舞台にした、笑いと涙の青春小説。


しか書誌情報がない。かなりいい加減だなあ。
山本幸久の本だから、ハッピーエンドになる。

というかそんなシリアスなハードな話ではない。
人力車部、という高校の部活に入った若者が、先輩の女性にドキドキし、人力車を引っ張るうちにその面白さに目覚めつつ、家族の絆を深めていく…というようなハートフルストーリーだ。
謎のインド人じゃないイシュタール王国の王子が出てきたり、不思議な物語になっている。

おすすめ度:☆☆☆☆1/2 安心して読める青春ものです。
ラベル:山本幸久
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2015年05月09日

山本甲士 銀幕の神々 (4/2015) ☆☆☆☆

銀幕の神々

銀幕の神々
著者:山本甲士
価格:1,728円(税込、送料込)
楽天ブックスで詳細を見る




名手、山本甲士の作品。
文具配送大手の役員が、昔のことに思いを馳せる。
当時、高倉健の出てくるヤクザ映画は自分たちの憧れだった…。



以下、楽天ブックスより引用

忘れ得ぬ人と映画の思い出を叙情豊かに描く

岩瀬修は63歳、今は文具会社の経営陣に収まっている。彼には、昔夢中になった任侠映画にまつわる忘れられない思い出があった。初めて観たのは中二のとき。すぐに高倉健のファンになった。映画を観たいために家業の飲み屋を手伝うようになり、周囲からはヤクザと煙たがられている中間のおっちゃんと仲良くなる。そして、心臓が悪い従姉妹の弥生が、近くの県立病院に入院してきた。学校に通えない弥生のために、修はプリントなどを届けに行くようになった。弥生は、優秀で本好き、しかも絵を描くのが抜群に上手い。ケンカもしながら、親しくなっていく。任侠映画と、二人の出会いを経て、修は人生の荒波に漕ぎ出し始めた……。
任侠映画に、そして主人公達に夢中になった青春時代。たかが娯楽映画。でも、そうではなかった。あの頃の出会いがあって、今の自分がいることを、切ないエピソードとともに感じるのだった。
ノスタルジックでハートウォーミングな、任侠版『ニュー・シネマ・パラダイス』!



【編集担当からのおすすめ情報】
映画館に入ったときのワクワクドキドキ感、そして見終わって勇気や力をもらって映画館を後にした、あの頃ーー。
誰もが経験したことのある思いを再現した、映画への愛情あふれた書き下ろし小説です。
1960年代に黄金期を迎えた、東映の任侠映画の名作が多数登場します。

【内容情報】(「BOOK」データベースより)
岩瀬修は六十三歳、今は文具会社の経営陣に収まっている。彼には、昔夢中になった任侠映画にまつわる忘れられない思い出があった。初めて観たのは中二のとき。たちまち高倉健の虜になった。映画を観たいがために家業の飲み屋を手伝うようになり、周囲からはヤクザと煙たがられている中間のおっちゃんと仲良くなる。そして、心臓が悪い従姉妹の弥生が、近くの県立病院に入院してきた。学校に通えない弥生のために、修はプリントなどを届けに行くようになった。弥生は、優秀で本好き、しかも絵を描くのが抜群に上手い。ケンカもしながら、親しくなっていく。任侠映画と、二人との出会いを経て、修は人生の荒波に漕ぎ出し始めた…。忘れ得ぬ人たちと映画への想いを綴った落涙必至の書き下ろしハートウォーム小説。


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ラベル:山本甲士
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2015年04月12日

柚木麻子 3時のアッコちゃん (4/2015) ☆☆☆☆1/2

3時のアッコちゃん

3時のアッコちゃん
著者:柚木麻子
価格:1,188円(税込、送料込)
楽天ブックスで詳細を見る




スーパーウーマンのアッコさんが活躍する話…と思った。
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
働き女子の悩み、ズバッと解決!明日の元気が湧いてくるサプリメント小説!心においしい短編集。

会社の新企画がなかなか決まらない。そこで私はアッコさんに相談してみた。するとアッコさんは突然メイドさんのような格好で会社に現れ、3時のお茶会をするように命じたのだ。
アッコさんのお茶とお茶菓子は素晴らしい。そして企画がどんどん決まり…。
二話目は、アッコさんが通勤時間にスムージーを売っている話だ。 
そこで3話目もアッコさんの続きかとおもいきや…


アッコさんの話というわけではなく、働く女性たちを応援する短篇集だ。
いずれにしても、自分がやりたいことを見つけ出すのが必要、というのがわかる。
簡単に見つからないとしても、投げ出さないで、考える事。
まわりに目を配ってみること。
そうすると、きっと転機が見えてくる。

おすすめ度:☆☆☆☆1/2 人に親切にしてみましょう。何かが変わるかも。

ラベル:柚木麻子
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2015年03月08日

柚木麻子 その手をにぎりたい (3/2015) ☆☆☆☆

その手をにぎりたい

その手をにぎりたい
著者:柚木麻子
価格:1,404円(税込、送料込)
楽天ブックスで詳細を見る



内容紹介(楽天ブックスより)
「ランチのアッコちゃん」作者最新作!

80年代。都内のOL・青子は、偶然入った鮨店で衝撃を受けた。そのお店「すし静」では、職人が握った鮨を掌から貰い受けて食べる。
青子は、その味に次第にのめり込み、決して安くはないお店に自分が稼いだお金で通い続けたい、と一念発起する。
お店の職人・一ノ瀬への秘めた思いも抱きながら、転職先を不動産会社に決めた青子だったが、到来したバブルの時代の波に翻弄されていく。一ノ瀬との恋は成就するのか?

【内容情報】(「BOOK」データベースより)
恋と仕事とお鮨に生きるバブル期OL大河小説!


バブルの時代、というのはすごかった。
誰もが今日よりもよい明日を夢想し、そして信じていた。
金は使ってもまたどこかから湧いてくるし、一介のOLでも、自分へのご褒美として高いものを自分で買うのも当たり前の時代だった。

そんな時代のOLが一人で銀座の鮨屋に入り、味、そして握る若者にハマってしまった。
独身OLとて、毎週そんな鮨屋に行けるわけではない。だが彼女はなんとかそこへ通い続ける。
ほのかな恋心は消えるが、その一方で彼女も男性たちと身体を重ねる。

そして時は過ぎ、彼女のビジネスもバブルを過ぎる。
だが彼女は走り続けた。その鮨屋、そして彼の握る寿司を求めて。求めたのは寿司だけではなかったのかも…。

おすすめ度:☆☆☆☆ バブルではあった。一夜の夢。だがその時代は確かに存在しました。
ラベル:柚木麻子
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2014年10月04日

柚木麻子 伊藤くん A to E (10/2014) ☆☆☆☆



形式としては三浦しをんの「私が語り始めた彼は」に近い。
伊藤くん、という人間について回りの人間が語るもの、あるいは周りの人間の視点から描写されるものだ。

三浦しをんとの違いは、この伊藤くんというのがクズだ、ということだ。
とにかく虫唾が走るくらいひどいダメ人間だ。
他人に依存するし、偉そうなことを言うが何も行動しない。女性に頼られると逃げる。むしろ女性に支えてほしいということ。
女性というより、外部に、ということになる。
硬い甲羅のなかで、誰かに引き上げてもらえるのをじっと待っているだけ。

こういうクズはひさびさだ。
こんなクズをモテるように描写する柚木麻子は意地悪だ。

まあ、直木賞あきらめたってよ、と某トヨザキ社長に帯に書かれたけどノミネートされたし、いいんじゃないだろうか(笑)。

お薦め度:☆☆☆☆ この伊藤くんのクズっぷりをちゃんと見て怒ってください。



ラベル:柚木麻子
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2014年09月21日

山本幸久 芸者でGO! (9/2014) ☆☆☆☆1/2



タイトルはもちろん「電車でGO!」のもじり。

だがその「電車でGO!」は、おなじみの電車運転ゲームではない。
これは戸川純の歌「電車でGO!」から来ているのだ。

戸川純を知らない人も多いだろう。筆者は二重数年前、知人の部屋で彼女のレーザーディスクを何度も見せられていたので「電車でGo」「昆虫軍」などを知っているのだが。
(Youtubeにライブ映像が載っているので、興味のある人は一聴の価値がある。)

さて本題。
これは「八王子芸者」のメンバーたちの物語だ。

大学受験に失敗した元女子高生が、恋人にフラレて八王子で芸者「弐々」になった。
そうしたら、お座敷になぜか元カレがやってきた…。

芸者の置屋「夢民」(ゆめたみ、でむーみんではない)にはユニークな芸者が5人いる。
元看護師で元締めの「茂蘭」元OLの「寿奈富」元キャバクラ嬢の「未以」、元女子プロレスラーの「兎笛」そして弐々だ。

それぞれ皆に理由があり、生活もある。
そして楽しく苦しく、一生懸命生きている。それはだれでも同じことだ。

なお、弐々はおなじみアヒルバスのデコちゃんの従姉妹ということになっている。
今後ワールドの一員として出てくるのだろう。

お薦め度:☆☆☆☆1/2 芸者さんも大変です。




ラベル:山本幸久
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2014年08月23日

唯川恵 途方もなく霧は流れる (8/2014) ☆☆☆☆



航空会社に務めるバツイチの岳夫はリストラにあい、仕方なく姉が数年前まで使っていた軽井沢の別荘にころがりこんだ。実際は失踪した父が購入したものだった。

将来を約束したわけでもないCAの美映からは、こう言われた「あなたは結局、責任を取るのがイヤなのよ。だから自分からは何も言わないの。表面的には相手の意思を尊重するようなふりをしているけれど、それはポーズでしかなくて、すべてのことから逃げてるの。今度のこともそう。私に言ったのは『軽井沢でクラスことにした』、それだけよね。私に来いなんてひと言も言わなかった」
「あなたのずるさは、そうやって一見まっとうな理由を掲げて、自分を正当化するところ。そうじゃないでしょう?あなたは私が勝手に付いて来た、というスタンスを取りたかったんでしょう?だって、来て欲しいなんて言って、あとで私にこんなはずじゃなかった、って文句を言われたくないもの。あなたはいつもそう。そうやって先に逃げ道を用意しておくの。私ね、今回のことでやっと決心がついたのよ。もう無理だって。あなたとは一緒に生きていけないって」




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ラベル:唯川恵
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2014年07月13日

山本甲士 ひかりの魔女 (7/2014) ☆☆☆☆1/2



ストーリーテリングの名手、山本甲士の作品。
この人の作品はもっと広まって欲しいといつも思う。

浪人生の僕の家に、祖母が同居しにやってきた。
彼女が来てからというもの、家族は変わり、周りの人たちもどんどん変わる。
いい方へと。

彼女は人のことを思いやり、優しいうそをつく。
そしていつもにこにこしている。

彼女に接する人はみな、自分が一番彼女の目をかけてもらっていると思う。
そんなことはない。僕が一番だから。

なんとばあちゃんは、やくざの手打ちまでお膳立てしてしまうのだ…。

説明がもどかしい。
やはり、読むのが一番。
山本甲士に、もっと触れて欲しい。

お薦め度:☆☆☆☆1/2 こんなばあちゃんに会いたい!


ラベル:山本甲士
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柚木麻子 けむ☆たい後輩 (6/2014) ☆☆☆☆



めでたく直木賞候補になった柚木麻子の作品。某作品のカバーには「ユズキ、直木賞あきらめたんだってよ」と書いてあったが(笑)。

栞子という「元」詩人兼大学生と真美子というその後輩の関係を描く。

真美子は栞子の熱狂的なファンだ。
栞子は高校時代に詩集を出版した。
それを知っている真美子が栞子に初めて会ったとき、彼女は狂喜乱舞した。

それから真美子はけなげにひたむきに栞子を追いかける。
だが真美子は栞子が求めることをラクラクとこなしていってしまうのだ…

結末については、当然、と思う人と、こんなのダメだ、と思う人がいるだろう。
賛否両論ある作品のほうが面白い。

僕はこれでいいんだと思う。

お薦め度:☆☆☆☆ 飛んでいたのは真美子のほう。
ラベル:柚木麻子
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行成薫 名も無き世界のエンドロール (6/2014) ☆☆☆☆



界一の純情は、彼女に届くのか?
俺とマコトは小学校時代からの腐れ縁だ。マコトは昔からドッキリを仕掛けるのが生甲斐で、社長となった今も変わらない。そんなヤツが、史上最大の「プロポーズ大作戦」を実行すると言い出した。第25回小説すばる新人賞受賞作

【内容情報】(「BOOK」データベースより)
俺とマコトは小学校時代からの腐れ縁だ。マコトは昔からドッキリを仕掛けるのが生き甲斐で、社長となった今も変わらない。そんなヤツが、史上最大の「プロポーズ大作戦」を実行すると言い出したー。天使よりも純情。悪魔よりも非情。男たちの命がけの情熱は、彼女に届くのか?第25回小説すばる新人賞受賞作。


これだけ見るとコミックのように見えるが、実はそうではない。
回想シーンにしか出てこなくなったヨッチがどうしたのか。それでプロポーズがなぜ行われているのか。
読んでいくとどんどん不思議に引き込まれていく。


なお、最後の刑事との会話の中ででてきたシロタという名前に意味があるのかどうかがわからなかった。もし分かる人がいたらご指摘願いたい。

お薦め度:☆☆☆☆ 余ったIDは業者の手に渡って保存され、このように有効活用される。
ラベル:行成薫
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2014年03月02日

柚木麻子 嘆きの美女 (2/2014) ☆☆☆☆1/2

【2500円以上送料無料】嘆きの美女/柚木麻子

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「嘆きの美女」これが、その掲示板の名前だ。自分が美女だと思う女性たちが、美女であることについての不満をぶちまけるページになっている。

美人でなくて性格もちょっと歪んだニートの耶居子(ヤイコ)は、嘆きの美女のオフ会があるのを知り、そいつらがどんな連中なのか写真を撮ってさらしてやろうとどす黒い欲求でその場所にこっそり行ってきた。
するとたしかに美女が並んでいる。その一方で、耶居子と同じ目的であろう男がいるのに気づいた。そしてその男を追って出たところで耶居子は事故にあってしまい、気づいたら入院していたのだった。それだけではない。行きがかり上、そのグループの元締め的な存在のユリエやその他の女性と同居することになってしまった。しかもユリエは小学校の同級生でもあったのだ…。

最初はストレスと自分自身への不満から、美女をいじめたいというどす黒い欲求だけで動いていた耶居子だったが、美女たちに囲まれるうちに、だんだん美女たちの気持ちもわかるようになってきたし、自分磨きもはじめた。そしてある日…。

荒唐無稽ではあるが、面白いからいい、と言える。
キャラクターもそれぞれ個性的で楽しい。映像化とかしても面白そうだが…。

お薦め度; ☆☆☆☆1/2 美女には美女の悩みがあります。本当です。


ラベル:嘆きの美女
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2013年12月01日

山本幸久 展覧会いまだ準備中 (11/2013) ☆☆☆☆



山本幸久の作品を読むと、いつもハッピーになれる。
今回も予想にたがわない。

今田弾吉は美術館の学芸員だ。
大学では応援団で応援にあけくれ、その後大学院にいき、小さな市の美術館に職を得た。

4年たってもまだまだ見習いで、なかなか自分の言う企画は通らない。
美術館の企画というのは開催までにいずれにしても数年はかかるものなので焦る必要もないのだが。

応援団の先輩から自分の家にある絵の写真を魅せられた。それがもとで、彼は、先輩の息子と共にその作者の子孫に会いにいくことになる。

そして…続きを読む
ラベル:山本幸久
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2013年11月10日

山本甲士 俺は駄目じゃない (11/2013) ☆☆☆☆1/2 


【送料無料】俺は駄目じゃない [ 山本甲士 ]

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山本甲士の作品は、読んでいて楽しい。
ハッピーエンドになると思って読めるからだ。
それに、彼の作品には、あまり悪人が出てこないのもいい。

さて今回は、それでも悪人が出てくる。だが、主人公を成長させるための脇役でしかない。
主人公は、騙されやすい、人のいい男性だ。

名井等。これが彼の名前だ。別名を「エンザイ男」という。
歩いていたら、下着泥棒と間違えられて、いきなり逮捕。その後「処分保留」で釈放されたが、逮捕されたことが勤め先の取引先に見つかり、勤め先から言われて辞職。
わずかな退職金目当てに知り合いの女性が近づいてきて金を持っていく。
こんなひどい状況の中、新聞記者が取材にやってきた。
犯人が逮捕されたので、誤認逮捕された人間にもコメントを取りたい、という。
だがそんな話は彼には伝えられていなかった。

その後、記者が紹介してくれた団体の勧めで、等はブログを立ち上げる。「俺は何もやってません」
自分に起こったことがどんなことだったかを記すものだ。

そのブログが、彼の人生を変えていく…
続きを読む
ラベル:山本甲士
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2013年07月27日

米澤穂信 リカーシブル (7/2013) ☆☆☆☆

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今度中学になったわたしは母と小学生の弟とこの街に引っ越してきた。
知らない町だが、クラスの同級生、リンカと仲良くなれそうだ。

弟のサトルは、この街に引っ越してきてからちょっと変な感じだ。
昔のこと、そして未来のことが見えるようだ。

わたしは怖くてなかなか確認できない。
でもサトルは自分自身でもいぶかっている。

この街には初めてきたはずなのに、街に見覚えがある。この家にいたことがある、などと言う。
続きを読む
ラベル:米澤穂信
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2013年06月15日

吉野万理子 連れ猫 (6/2013) ☆☆☆☆

【送料無料】連れ猫 [ 吉野万理子 ]

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これは猫の物語ともいえる。ソリチュードとロンリネス。
二匹の猫。
そしてその二匹を飼っていた人々の話でもある。

「連れ猫」とは何か。
結婚相手あるいは同棲相手にいる猫だ。連れ子、の猫バージョンだと思えばいいだろう。

亜沙美はデザイナーの有也とつきあい、同棲することになった。彼のところには猫が二匹いた。ソリチュードとロンリネス。
有也によると、孤独には良い孤独と悪い孤独があるという。ソリチュードはよい孤独、ロンリネスは悪い孤独だと。

亜沙美は、有也と別れるとき、一匹の猫を引き取ることになった。ロンリネスを。
そして連れ猫ロンリネスの猫生は大きく変化することになる…続きを読む
ラベル:吉野万理子
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吉田修一 初恋温泉 (6/2013) ☆☆☆☆

【送料無料】初恋温泉 [ 吉田修一 ]

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価格:452円(税込、送料込)



吉田修一の作品。
実在する温泉、あるいは温泉宿を舞台に書いているようだ。

「初恋温泉」 
成功したはずの夫婦が温泉にやってきた。 だが、旅行の前の日、妻は離婚を口にしていた。
夫の重田は、理由がわからない。妻の彩子に対して、自分ができることはすべてしてきたつもりでいる。
正確に言えば、妻が幸せに思える時を作り出してきた、与えてきたつもりでいた。

だから、彼には理由がわからなかった。
だが妻、彩子の理由は明確だった。

彼女の一言「幸せなときだけをいくらつないでも、幸せとは限らないのよ」
重田にはわからない。

夫婦とは支えあうものであり、一方的にいいところだけを見せ続ければいい、といいうものではないということが、彼には理解できなかったということになる。きっとこれからも理解できないのだろう。

男女の考えの違いが、現れている。

続きを読む
ラベル:吉田修一
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2013年05月04日

山本幸久 幸福トラベラー (5/2013) ☆☆☆☆1/2



多感な中学生の一日を描いた作品、といえばいいだろうか。

中学三年のぼく、小美濃(こみの)春生はある日、カメラを持って上野公園をうろついていた。
新聞部の部長として記事の材料にする写真を撮るためだ。
そこで、修学旅行できている女の子、行方さんに出会った。
続きを読む
ラベル:山本幸久
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