2006年06月06日

鳥飼否宇 本格的 (6/2006) ☆☆☆1/2

本格的―死人と狂人たち本格的―死人と狂人たち
鳥飼 否宇

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本格的


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本格的、というのは逆説的な感じがする。「本格のようで本格推理小説ではないようなもの」ということだろうか。

これは、ひとつの大学を舞台にした連作だ。続きを読む
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2006年06月04日

鳥飼 否宇  昆虫探偵 (5/2006) ☆☆☆☆1/2

昆虫探偵昆虫探偵

鳥飼 否宇


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昆虫探偵

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不思議な本だ。
グレゴール・ザムザのような体験、かと思えばさにあらず。

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多島 斗志之 離愁 (5/2006) ☆☆☆☆1/2

離愁離愁
多島 斗志之

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離愁

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多島 斗志之 はこんな本も書いていたのか、と思わせるような作品。
(文庫版にあたり原題の「汚名」より改題されている。)
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posted by 濫読ひで at 13:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家た行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月13日

鳥飼 否宇  非在 (4/2006) ☆☆☆☆1/2

非在非在
鳥飼 否宇


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(文庫版を紹介しています。ハードカバーは平成14年に発行されています。)
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女性カメラマンの猫田夏海が拾ったのは、浜辺にうちあげられた一枚のフロッピーディスク。続きを読む
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2006年02月07日

鳥飼 否宇 痙攣的  (2/3/2006) ☆☆☆1/2

痙攣的痙攣的
鳥飼 否宇

光文社 2005-04-20
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最後まで読んで、なんじゃこりゃ、というのが素直な感想だ。

ま、これでは感想にならないので最初から。
まずは、謎の伝説のバンドの話から始まる。ここはなんとなく「太陽と戦慄」の自己パロディのように見える。
そこに登場するのが寒蝉主水(ひぐらし・もんど)だ。
彼は新進気鋭の美術評論家だ。 そして探偵役でもある。
提供された謎を、彼は解いていく。

現代の芸術に造詣が深い寒蝉は、その知識をてがかりに謎を解き明かしていくのだ。
そして、雷をつかったアート・パフォーマンスの舞台で、予想もしないような出来事が起こる…。



さて、読者はここまで読んで、なにが「何じゃこりゃ」なんだろうと思うだろう。
きわめてまっとうな推理小説、のように見える。

もちろんトラップはいろいろあるが、ちょっと変わった推理小説集と言えるだろう。
最後の少し前までは。

そこで、あれ?ということがおきる。 どうして何だろう?

そして最後の作品に至る。 これこそが、何じゃこりゃ、だ。
イカにも謎なのだ。 そして何をどうしたいのか、さっぱりわからないしトリックも結末もまったく意味がわからない。

最後の作品を、じっくりとゆっくりと読んで、何がおこっているのかをしっかりと理解できたとしたら、そしてこの世界を受け入れることができたとしたら、あなたはすばらしい推理小説読みだ、といえるだろう。

それが何を意味するかって? いや〜言わぬが花だろう。
タイトルの「痙攣的」というのが何を意味していたのか。ここでわかった、ような気がするのだが…

お勧め度:☆☆☆1/2 最後のほうは、とっても挑戦的な作品です。


posted by 濫読ひで at 21:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家た行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月29日

高橋 朗 未来予測小説 2010 (1/30/2006) ☆☆☆☆1/2

未来予測小説 2010未来予測小説 2010

高橋 朗


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タイトルどおり、近未来を予測した小説だ。
書かれたのは昨年の夏。
近未来なのでSFではない。

今回とりあげられているのは、大部分はブログの話だ。
ブログをみなが使うようになり、書いた人間は誰かに読んでほしいという欲求が高まる。そこで出てきたのが、プロの読み屋だ。
金をもらってブログを読み、コメントをつける。ただし相手にはそれが読み屋なのか本当のとおりがかりなのかは知らせない、ということだ。
これが商売として成り立つのでニートの雇用に役立つ一方、ニートの男性が、親掛かりになっている状況はどんどん進む。26歳でも就職してない、という人間が出てくるが、親としては変なところに就職するよりはすねをかじってほしいという形になっている。

一方国際結婚はネットの発達でますます進む。また、やくざもどんどんハイテクになり、ネットで金儲けをするようになる。
出版事業は斜陽だがほそぼそと続いている。逆にネットから新しい才能がどんどん生まれている。

こんな感じの未来だ。ほんの4年後のことだ。
リアリティがある部分と、ちょっと、あれ?という部分が入り混じるが、これは近未来のどんな予測にだってあることだろう。

本当にこんな社会になるかどうかはわからないが、なっても不思議はない。その意味で非常に面白い小説だといえるだろう。
2010年に、これを読んでみたい。そのときにこの本がどうだったのかがわかるからだ。

お勧め度:☆☆☆☆1/2 こんな未来、お好きですか?
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2006年01月14日

鳥飼否宇 太陽と戦慄 (1/10/2006)☆☆☆1/2 

太陽と戦慄太陽と戦慄

鳥飼 否宇

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「神なんてものはしょせん俺たちの痛みをはかるための都合のよい概念にすぎない、とジョンレノンは言った。」


冒頭で密室殺人が起こる。導師(グル)がロックコンサートの最中に殺されたのだ。
コンサートをしているバンドは、その宗教の信者、というか若い使徒(構成員)。みな社会からはじきだされそうになっているところを、導師、泉水和彦に拾われた。
バンドの名はディシーヴァーズ。そして住むところはスラッグハウス(なめくじの家)。オリジナルのロックを演奏し、それで世界を変えていこうという試みがなされていた。

グルの息子、ズアンはベトナム人の養子だ。グルがベトナムで保護した子どもだ。元ストリートキッズのコージは兄の紹介で泉水の保護下にはいる。更生施設を出たあと行く場がなかったマーキーも加わる。それから家庭に起こった事件から、突然不幸な環境に落ちたナオミ。
そして俺は新興宗教の教祖の息子で、家に嫌気がさして逃げている。

導師の殺人事件後、時が流れる。そして、ディシーヴァーズのロックの歌詞が、突然に意味を持ち出すような事件がおきていくのだ。

   眠れる龍が目覚めたときに
    コンの電車が転覆する
   鎮める龍が怒鳴ったときに
    ケンの百貨店が炎上する…

グルは誰になぜどうやって殺されたか? そしてその後の事件はなぜおきたか?
謎は深まるばかりだ…


時間がいったり来たりして、結局、グルの事件の真相は最後に明かされる。また、歌詞の解読、後の事件の種明かしも最後になっている。

推理小説としては当然王道のパターンではあるが、どうも消化不良気味だ。
とくに、宗教をテーマにした部分があるため、そこにどれくらいのパワーを持たせるか、で設定が受け入れにくくなる感じだ。また、あまりなじみのない風水や方位が出てきても、理解するのが難しい。

グルの事件はともかく、後の事件の「真相」を予想できる読者はほとんどいないだろう。
材料が不足しているからだ。

推理小説として犯人当てにこだわる読者は、失望するかもしれない。 
ロックが好きで、謎解きの理窟よりも雰囲気を重視する人に向いている作品だと思う。

私には、どうも納得できない部分が残ってしまった。

お勧め度:☆☆☆1/2 クリムゾン、T-REX, ニルヴァーナ… お好きですか?

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2005年12月30日

鳥飼 否宇 激走 福岡国際マラソン―42.195キロの謎 (12/28/2005)☆☆☆☆1/2

激走 福岡国際マラソン―42.195キロの謎激走 福岡国際マラソン―42.195キロの謎
鳥飼 否宇

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マラソンにはドラマがある。参加人数だけの。
もちろんスポーツイベントはすべてそうなのだが、その中でも過酷さと華やかさといえばやはりマラソンだ。
これは、2006年福岡国際マラソン(!)を舞台にした男たちの人間ドラマミステリーだ。

この作品は、それぞれの登場人物の視点から、ほぼ時系列で話を進めている。
つまり、マラソンの中継で、カメラがそれぞれの参加者に切り替わるように、それぞれの選手の視点から物語が語られていくのだ。
福岡国際マラソンの参加者たちの内心が。

その意味で正確に言えば主人公はいないが、強いてあげるならやはり市川だろう。
もともとマラソンランナーとしては中流だったが、マラソンのペースメーカーという役割を手に入れて走る。 市川は、ペースメーカーとしての役割以外に、実はもう一つ大きな隠した目標を持っていた。
他のランナーとして、実力はあるが性格がわるい小笠原、ダンディで女性に人気の二階堂、フォームの崩れた岡村、市川の会社のクラブの後輩である洪など。それから、バイクで先導する警官でもと小笠原の後輩の長田。
マラソンは、ペースメーカーが全体をひっぱって順調に進む。
そして、ドリンクを取るとき、事件は起きた…

これはミステリーではあるが、それとは別に、男たちの戦いを描いたスポーツ小説だとも言える。 たとえ謎がなくても、十分読物として成立しうるタイプのものだ。
マラソンは自分との戦いだとよく言われる。まさにその通りで、まわりのペースを見据えつつも自分がどうするのかをいろいろ考えて実行していかなければならないからだ。
作者は良く調べている。コース取りの話もそうだが、同時に身障者向けの大会も兼ねている、などということは私はまったく知らなかった。
このマラソンは、北京オリンピックへの代表争い、というだけでなく、パラリンピックの代表選考会も兼ねてやっているということだ。パラリンピックにも2つのクラスがある。健常者なみのクラスと、介助などを必要とするクラスなのだ。

事件の謎解きの面白さはもちろんあるが、それはあくまでつけあわせだ。実はもっと大きなのは、市川が何のために走っていたのか、ということだ。 市川が、目標を達成しようとするときに、奇跡が起こるかもしれない。

お勧め度:☆☆☆☆1/2 マラソン駆け引きの人間ドラマとしても面白く読めました。





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多島 斗志之 海賊モア船長の遍歴 (12/28/2005)☆☆☆☆1/2

海賊モア船長の遍歴海賊モア船長の遍歴

多島 斗志之


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先日紹介した「海賊モア船長の憂鬱」の前作ということになる。
ジェームズ・モアがいかにして海賊になったか、ということがつづられている。
それから男爵の過去も明らかにされたり、モアとピット提督の関係がどのように作られたかが示される。

何と、モアは海賊キッドの手下だったのだ!
そしてなぜモアが独立したのか、というようなことも記されている。
実在の人物と架空の人物がないまぜになって語られる壮大な歴史冒険物語のスタートというわけだ。インドのアウランゼーブやイギリスのネル・グウィンなど、どこかで聞いたことがあっても不思議の無い実在の人物が出現したり、またモアの智恵が発揮される。
だが、歴史は知らなくてもよい。
「海賊モア船長の遍歴」を楽しめばよいのだ。
本をとって、ページをめくれば、読書という航海も碇を上げて出港だ!

お勧め度:☆☆☆☆1/2 ちょっと古いですが「憂鬱」の前に読んでもいいでしょう。
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2005年12月14日

田中芳樹 西風の戦記(ゼピュロシア・サーガ)(12/5/2005)☆☆☆☆

4062735040西風の戦記(ゼピユロシア・サーガ)
>田中 芳樹


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高校生の男女二人が、不思議な夢をみた。
どこかの国で、戦いが起こっている話だ。
そして二人は、突然にその世界へ飛んだ。

場所は海からの西風の吹く、ゼピュロシア。
王の命を受けて戦う美貌の将軍アポロニアと、王家に反乱を起こしたもと王族のレオン・パラミュースは、お互いに愛し合いながらも、戦う運命にあった。
レオン・パラミュースの知略が国軍を攻めていく。
そして異世界の生き証人となった高校生二人は…


田中芳樹が得意とする異世界戦記ものだ。
アルスラーン、マヴァール、アップフェルラントなどなど、国の戦史のシリーズのひとつといえるだろう。
現世とその世界との往復をする高校生たちは狂言回しだが、無理に彼らを登場させなくても十分ストーリーは面白いと思う。続編が出るのかどうかは知らないが出ても楽しめるだろう。

お勧め度:☆☆☆☆ 期待を裏切られること無く安心して楽しめます。
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2005年11月23日

戸梶 圭太  東京ライオット ☆☆☆

4198620296東京ライオット

戸梶 圭太


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かなり読者を選ぶ作品だと思う。
とくに、綾瀬に住んでいる人が読むとかなりある種の感情が巻き起こるような気がする。


場所は綾瀬。あまり柄が良くない(とここでは控えめな表現をしておこう)に、超高級のマンションが建った。地元とはまったくかかわらないマンション。ステータスのある人たちが住んでいる。

ただ、そのマンションの存在そのものをやっかむ人々がいる。 それから、その周りに生息していて、かなり荒んだ日々を送っている若者、チンピラ、ホームレス、ホームレスを搾取する連中などもいる。

高級なマンションに住む人々は、周りの人間を見下し、逆に周辺部の人間は無意味にマンションに住む人々を憎む。

その憎悪を増幅させようと企む連中がいて、それに乗る人々がいる。
そして、それが、この作品のタイトルへとつながっていくのだ。

以上が概略だが、実際、表現とかにはかなりきついものが多い。
この作者の「燃えよ!刑務所」あたりは面白く読めたが、この作品は少し行き過ぎの感がある。

ハードボイルドというよりはスプラッタ系、あるいはグロ系が好みの人には向いているだろうが、私個人の好みとはかなり離れている。

ストーリーとしては面白いが救いは無い。結末にしても然り。物語がハッピーエンドにならないのは、世の中の対立構造が終わることがないことを示唆しているのだろう。

お勧め度;☆☆☆  読み手を選びます。




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2005年11月18日

海賊モア船長の憂鬱 多島 斗志之 (11/19/2005) ☆☆☆☆☆

4087747859海賊モア船長の憂鬱

多島 斗志之


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痛快な話だ。

時は、東インド会社の時代。アジアでは、イギリス、オランダ、フランスが覇権争いに精を出している。インドではイギリス、ジャワ(バタビア)ではオランダが勢力を大きくしている。
そして貿易で富を得る。オランダは日本との輸出入もある。そんな時代だ。
マイケル・クレイは、イギリス東インド会社のロンドン本社から派遣された。
植民地のマドラスで、商務員のニコラス・フィリップスが消えた。そして、「マドラスの星」と呼ばれるおおきな宝石まで消えてしまった、というのだ。

その原因を究明すべく、彼は派遣された。
現地のピット長官はクレイのことは面白くない。 そして、クレイはうわさを聞く。海賊モア船長のことを。
その当時、その地域を荒らしている海賊だ。
だが、決して彼は虐待はしない。 
捕虜はそれなりにしっかりと扱う。 襲われたメンバーの何人かが、感服して彼の側についてしまうほどだ、というのだ。 (なにやらアルスラーンを髣髴とさせるが)

そして長官と海賊モアはどこかでつながっているらしい。
いろいろ調べるうちに、クレイはモアと予想外の形で会うことになった…


とても正統派の冒険譚だ。
モア船長は海賊だが、憎まれるべき存在ではない。その知恵と勇気とジェントルマンシップは彼を魅力的に見せている。

そして死闘の果てに何が起こるのか…

わくわくしながら最後まで読める。冒険ものが大好きなあなたには、ぜひお勧めな本だ。
ちなみに、モア船長の人格をうつして、残虐なシーンや、性的なシーンはまったく出てこない。だが、子供向けではない。大人のための本である。わくわくしたい、冒険にあこがれる大人のための。

中学生くらいから大人まで、安心して楽しめる本だといえる。 

お勧め度:☆☆☆☆☆ ひさびさの満票です。痛快無比!

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2005年11月06日

鳥飼否宇 逆説探偵

4575235326逆説探偵―13人の申し分なき重罪人
鳥飼 否宇

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なかなか面白い短編集だ。
主人公は、五龍神田刑事は切れ者のようで必ずしもそうではない。
彼は、ホームレスの田中(たっちゃん)に事件のことを相談したり、聞き込みを手伝ってもらっている。
だがこのたっちゃんが解決するのではない。もう一人いる無口なホームレス、十(つなし)徳次郎、通称じっとくが解決の手がかりを出すのだ。
そして、五龍神田はその推理をまわりに披露する。それで事件がめでたく解決、ではなくて、その推理は誤りだが、その推理の過程の説明によって真相が明らかになったりする。

じっとくは途中で姿を消すが、途中から出てきた星野探偵が五龍神田を助ける。その頃から五龍神田は名刑事になって、本当に事件を解決していくのだ。

じっとくは安楽椅子探偵、そして星野は伝統的な足で聞きこんで推理する探偵タイプである。五龍神田がだんだん名刑事に変貌していくところもなかなか面白い。

ところで苗字の「十」がどうして「つなし」になるのか、あなたはおわかりだろうか?



数を数えてみよう。ひとつ、ふたつ、みっつ…ここのつ、までは「つ」がつくが、十はつかないから、「つ無し」なんだそうだ。すごい判じ物だなあ。でもこういう苗字もあるのかもしれない。

面白い短編集だ。作者のほかの作品も機会があれば読んでみたい。

お勧め度:☆☆☆☆1/2 じっとく、であってじゅっとく、じゃないです。「十分」がじゅっぷん、ではなくてじっぷん、としないと今の小学校の試験では丸をもらえないのと同じように。(ってご存知でしたか?)
posted by 濫読ひで at 10:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家た行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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