2008年05月18日

近藤史恵 サクリファイス (4/2008)☆☆☆☆☆



サクリファイス

著者: 近藤史恵
出版社: 新潮社
サイズ: 単行本
ページ数: 245p
発行年月: 2007年08月
ISBN:9784103052517
本体価格 1,500円 (税込 1,575 円) 送料別
サクリファイス

本屋大賞ノミネート作品。

「天使はモップを持って」
http://hidebook.seesaa.net/article/20823070.html
の近藤史恵の作品だが、中身のトーンはずいぶん違う。
舞台はプロの自転車のロードレースだ。
もともと私は日本にそれのプロがあるということすら知らなかった。競輪はさておき、それ以外のプロというものがあるのだということを。

自転車のロードレースはチームで行われる。そして、チームはエースを勝たせることに力を使う。

ロードレースはマラソンと同じで、ペースメーカー的に風をうけて前に出る者だけでなく、その後ろで力を温存し、後半にパワーを出していくエースがいる。 チームなので、それぞれ駆け引きもある。

だが、エースは、メンバーを踏み台にして、勝ちを狙う。周囲の犠牲(サクリファイス)の上にその勝利は成り立っているのだ。

「ぼく」は日本のロードレースのチーム・オッジに属している。同期の伊庭は将来のエース候補だが、ぼくはサポート役が向いていると自分でも思っている。

ぼくは国内のロードレースを走る。エースの石尾さんをサポートするために。 
石尾さんはまわりのメンバーを使い捨てにしていく。彼を勝たせるために自分の結果を出せず、辞めていくメンバーも多い。
それでもぼくは石尾さんをサポートするのだ。

そして、あの事件が起こった…


ひとつの結末だと思ったら、それが大きな間違いで、実はもっと深い結末が待っていた。
素晴らしい作品だ。
読後感も爽やかだ。

ぜひ一読を勧めたい。

お勧め度;☆☆☆☆☆ メンバーのサクリファイスの上に成り立つ勝利を得る者は、それとともに何を負うのでしょう。



サクリファイス

天使はモップを持って
http://hidebook.seesaa.net/article/20823070.html

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posted by 濫読ひで at 23:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家か行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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