悪人
著者: 吉田修一
出版社: 朝日新聞出版
サイズ: 単行本
ページ数: 420p
発行年月: 2007年04月
ISBN:9784022502728
本体価格 1,800円 (税込 1,890 円) 送料別
本屋大賞ノミネート作品。
悪人とは何だろうか?
悪をなすもの。
ではその悪とは何か?
人を傷つけること。殺すこと。それは悪だろう。
では人の精神を傷つけることはどうだろう。
それから、一生懸命生きていることを馬鹿にすることは?
不器用に生きていることを利用することは?
女性が殺害された。殺したのは、出会いサイトで知り合った相手のようだ。
その彼と出会ったもう一人の女。
そして、もっと前に出会っていればただの男女だったのに、犯罪者と普通人になってしまった。そしてその二人は、逃避行を始める。
その一方、家族は悩む。なぜこんなことが起きたのか、と。
本当の悪人とは何なのだろうか? みなが悩み続ける。
結末は少し意外かもしれないし、人生はこういうものなのかもしれない、と思わせる。
犯罪者が悪人とは限らないし、犯罪者でない人間が善人とも限らない。そんな世の中の綾を、作者はみごとに描いている。
お勧め度:☆☆☆☆ 二人の逃避行は必然だったのでしょうか?それとも気の迷い?
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