12歳の文学(第2集)
小学生作家が紡ぐ9つの物語
出版社: 小学館
サイズ: 単行本
ページ数: 281p
発行年月: 2008年03月
ISBN:9784092897120
本体価格 1,000円 (税込 1,050 円) 送料別
12歳の文学(第2集)
これは、「12歳の文学賞」の入選作品を集めたものだ。
小学館が主催するその文学賞は、小学生の応募のみを認めている。
人生の一時期だけに応募できる文学賞ということになる。だが、小学生の作品だといって、なめてはいけない。
今回の本を見て、え?これを小学生が書いたのか?ということでかなりの驚き(いや衝撃というべきか)を感じたのは確かだ。
あさのあつこは書いた。大賞作品について、「うますぎて、わたしは逆に迫力を感じませんでした。」と。
そうかもしれない。
大賞受賞作は、あまりにうまい。
構成もしっかりしているし、ストーリーにも起伏があり、かつ結末もうまくできあがっている。
それを西原理恵子は言った「まあ、ごりっぱ」。
確かに私もそう思った。
これは12歳の文学賞の応募ではなく、高校生、あるいは一般の応募作であってもいいという感じの、完成度の高い作品だ。
作者が今後、このような「うまい」作品を続けて出していくのか、あるいは、まったく違う路線でいけるのか、見守っていきたい。もちろんまだ相手は小学生だ。今後も書くのかどうかはわからない。ただ、彼なら今後もいろいろな作品を書いていくのでは、ということを感じた。
入賞作は2種類に分かれた。ひとつはうまいもの。もう一つは「パワーがある、小学生らしいもの」。この二つは二律背反とまでは言わないが、まあ区分けしやすい分類だと思う。 しいて言えば「わざ」と「力」の違いだろうか。
基本的に女の子のほうがこういうのは得意だろうと思う。「斑」と書いて「まだら」と読ませたり、蒼い、という字を使ってみたり、という背伸びをするのも女の子だった。もちろん、背伸びではないのかもしれないが。 ワープロの普及は意外な語彙の使い方を教えるのだ、ということなのかもしれない。
だが大賞の作者は男の子だ。 それもすごいと思う。彼の今後が楽しみだ。
こういうのを読んでしまうと、ひとつ問題が出てしまう。
それは…自分でものを書く気力が萎えてしまうことだ。 ここの小学生にはかないっこない、かもしれないのだから…
お勧め度;☆☆☆☆☆ だまされたと思って読んでみてください。驚くはずです。
なお、この本は、小学館のご担当のかたからいただきました。ありがとうございました。
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