2008年05月04日

小手鞠るい Wish (4/2008) ☆☆☆☆


Wish

著者: 小手鞠るい
出版社: 河出書房新社
サイズ: 単行本
ページ数: 195p
発行年月: 2008年01月
ISBN:9784309018492
本体価格 1,400円 (税込 1,470 円) 送料別
Wish

また、小手鞠るいの本だ。

私は、彼女の本に出てくる登場人物が男女とも嫌いなことが多い。

なぜ嫌いか?
女のほうは、何だか自分できめられないでうじうじして、結果として回りに迷惑をかけているのに、自分が悲劇のヒロインでいるつもりになっている。
男の方は、そんな女を理解して、優しい男として女を包んでしまう。

いうなれば「ちいさな恋のものがたり」と同じで、そういう女性を正当化してしまい、王子様がそういう女性を受け入れる、というような形になってしまうからだ。

もちろん彼女が描く「王子様」はもう少し人間臭いし、男としての欲望ははっきり出す。
だが、結局はよき理解者、あるいは耐える男になってしまうのだ。

この作品"Wish" でも同じ。
最初に恋をした相手の「石崎くん」でも、その後出会った風間であっても、理解がある。

もしこれらの男性が彼女のことを本当に好きでそうしているのであれば、可哀そうすぎる気がするし、その一方、耐えられずに他の女性とも付き合ってしまいそうな感じもする。

恋をすると男だって余裕はなくなる。だが、こんな女性に振り回されるだけで時間を過ごすのは勿体ない気がしてしまうのだ。

というわけで、そのもどかしさを感じ、自己正当化をする女性に怒りを感じるために、私は小手鞠るいの本を読む。

…なんだか違うなあ。

彼女の本を読んで、女性は楽しいかもしれない。だが男性にはカタルシスにはならない。 ただ、それでも読む。

自分がもし女性だったら、こんな身勝手な女性になっていたかもしれないから、かもしれない。

お勧め度:☆☆☆☆ こんな読み方があるなんて女性の読者は気付かないかもしれませんが。

Wish


タグ:小手鞠るい
posted by 濫読ひで at 07:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家か行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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