2008年04月06日

桜庭一樹 赤朽葉家の伝説 (4/2008) ☆☆☆☆☆


赤朽葉家の伝説

著者: 桜庭一樹
出版社: 東京創元社
サイズ: 単行本
ページ数: 309p
発行年月: 2006年12月
ISBN:9784488023935
本体価格 1,700円 (税込 1,785 円) 送料別
赤朽葉家の伝説

本屋大賞ノミネート作品。そして「私の男」で直木賞を受賞した桜庭一樹の作品。

これは、壮大な叙事詩だ。タイトルが全体を表す。「赤朽葉家」の女性三代の伝記、といえばいいだろうか。

語り手は三代目の瞳子だ。そして初代の万葉、二代目の毛毬のことを語っていく。
万葉は「辺境の人」あるいは「山の人」の子供であった。山の人たちが村を訪れて去ったとき、なぜか幼い少女が置いて行かれた。少女は村で育てられ、そして製鉄所の持ち主、赤朽葉家の長男の嫁となった。

万葉は読み書きができないが、そのかわり「見える」のだ。
未来のあるときのことが見える。そのため、悲しみも背負うことになる。

万葉の娘で数奇な運命をたどる毛毬、そしてその娘、瞳子。
女三代の壮大なストーリーが語られる。もっとも、三代目の瞳子については、自分の話というよりは過去を調べていく、というところなのだが。

たとえてみれば「アラビアの夜の種族」だろうか。ストーリーがうまく絡み合い、細部がそのストーリーを彩る。
毛毬の行動も、ありそうにないが、逆にあるかもしれない、という逆説的なリアリティを感じさせる。 実際、毛毬のストーリーはこの三倍あってもいいくらいの濃い内容になっている。

推理作家協会賞の受賞作でもある。推理小説、とは必ずしも言えないが、規模の大きい、読み応えのある小説であることは確かだ。

お勧め度:☆☆☆☆☆ 小説好きな方なら、ぜひ読んでみてください。

赤朽葉家の伝説

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ラベル:桜庭一樹
posted by 濫読ひで at 16:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家さ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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