2007年12月08日

桂望実 Run! run! run! (12/2007) ☆☆☆☆


Run! run! run!

著者: 桂望実
出版社: 文藝春秋
サイズ: 単行本
ページ数: 300p
発行年月: 2006年11月
ISBN:9784163254500
本体価格 1,429円 (税込 1,500 円) 送料別
Run! run! run!

ランナーを主人公にした物語。
ただし、「風が強く吹いている」や「一瞬の風になれ」のような
さわやかな作品とはかなり異なる。

主人公、岡崎優は子供のころからマラソンでオリンピックに出ることを目標にがんばってきた。
父は箱根駅伝の走者だった。途中棄権したのだが。
優は毎日身体データを計測し、練習内容を記録する。

高校でも駅伝区間最高記録を出すなど数々の記録を出した優は、スポーツ推薦で大学進学し、陸上部に入った。

優は自信に満ち溢れ、また他人を見下していた。
コーチに対して、こんな言葉を放つ。

「指導者って、実力のない選手人、夢を見させるような話をよくするよね。ま、僕にはその手の話、必要ないから。」

そんな優に対して周囲は当然反発するが、彼は気にかけない。
しかし優に大きな転機が訪れた。優秀で、医学部に進んでいた兄が突然、自殺したのだ。
兄はその直前、優を競馬場に呼び、少し話をした。
いったい兄はなぜ、自殺したのか。

そのうち母が壊れ、また優もある疑念にさいなまれるようになる。
まさか…

そして優は箱根駅伝を前に、ある決断をする…


スポーツ小説で、こんな性格のアンチヒーローは珍しい。
だが、途中から彼もただの人間になっていく、ともいえる。

彼が岩本との関係で何を得たのか。そして、最後に何を得た、あるいは失ったのか。

読後感は意外にさわやかだ。
ドクターのあさ美がいい味を出している。

お勧め度:☆☆☆☆ この結末は結構意外でした。

Run! run! run!


ラベル:桂望実
posted by 濫読ひで at 19:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家か行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。