2007年10月13日

小川 勝己 この指とまれ -GONBEN- (10/2007) ☆☆☆1/2

この指とまれ  -GONBEN-この指とまれ -GONBEN-
小川 勝己

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「ごんべん」とは何か?
警察の符牒で、「詐欺」のことだ。

詐欺師の集団、あるいは詐欺単独犯、そして暴力団などがからみ、合従連衡がくりひろげられる。
小松武史は、上司の石山と飲んでいた。そしてトイレに立つと、女の子たちがコンタクトを探している。石山がコンタクトを探しあてた。
それが、彼らにとっての始まりだった…

物語は目線が何度も変わり、進んでいく。
詐欺師どうしの争いも加わり、どう進むかなかなか想像がつかない。

詐欺の種類もたくさんあり、大技、小技に最新のテクノロジーから古典的なものまでてんこもり、の作品だ。


の、だが…

この作品には、救いがない。
ピカレスクならそれなりのカタルシスがあるはずなのだが、それが存在しないのだ。
また、いわゆるコン・ゲームとしての楽しみかたができない。
なぜなら、相手を出し抜きあうコン・ゲームが主眼になっていないからだ。

救いがないのは、目線が変わるから、だけではない。
悪を行うことの正当性がないのだ。

そして最後のほうになり、どんどん崩れていく。
ここまでしなくても、というような展開が登場人物たちを待っている。
結末はなるほど、という部分もあり、推理小説的などんでん返しということも言えないではない。

ただ、あまり読後感はよくない。
もっとスマートなコン・ゲームの作品に仕上げることができるはずなのに、と思えるのだ。

同じ作者なら「イブの夜」のほうがずっとよかった。
http://hidebook.seesaa.net/article/40838590.html

お勧め度:☆☆☆1/2
面白いのですが、救いがありません。
タグ:小川 勝己
posted by 濫読ひで at 12:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家あ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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