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樹林 伸 という作家の名前を聞いたことのない人のほうが多いだろう。
この本は彼の処女作だ。
だが、実は出版という意味ではたくさんの本が出ている。
彼は、マンガの原作者なのだ。しかも多くの売れた作品の。
たとえば「金田一少年の事件簿」とか「探偵学園Q」などは聞いたことのある人が多いだろう。
最近では「サイコドクター」とか、今連載中の「神の雫」
これでピンと来る人もいるだろう。
ワインブームに乗った、売れ筋マンガだ。しかも韓国で翻訳されており、日本以上に売れているのだ!
実は多くの作品は姉との共作になっているらしい。それに、ペンネームをいろいろ使い分けていて、普通は同じ作者だとはだれも気づかない。
さてこの作者が単独で出した本がこれだ。
恋愛に関する短編が4作掲載されている。
それぞれが、短編の基本を押さえた良作とでもいえばいいのだろうか。
短い枚数のなかでしっかり事件を起こしながら結論まで持っていっている。ストーリーテリングのうまさということにあるだろう。
一作目の「逢いたかった人は、幸せじゃなかった」
眞理は高校の同窓会に出た。金持ちの奥さんになった彼女は、ブランドものの服を着て、高価なバッグを持って行った。クラスの中で浮いてしまったが、彼女には会いたい相手がいた。それが、昔つきあっていた文哉だった。
これが一番いいが、他の作品もみんなしゃれている。
漫画にしてもいいかも…と思ったら、漫画の原作者だった(笑)。
お勧め度:☆☆☆☆1/2 うまい、の一言に尽きます。
お気に入りフレーズ:
「キミは自分が幸せじゃないって、とっくに気がついている。それを認めるのが怖いだけだよ。でもね、眞理。認めるべきなんだよ、もう。そうしないと、キミは転がる石になっちまう」




