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毀誉褒貶の激しい勝谷誠彦の小説。
かなり意外な構成になっていた。
私小説(あるいはエッセイ?)と、短編小説が交互に出てくるような構成になっている。
母の死のことや身近な話題はエッセイ風だ。
そして、そこに梨花という女性が出てくる。彼女とは、西川口の本サロ(風俗店)で知り合い、今はつきあっている感じの関係として描かれている。梨花との関係はとても自然だ。
短編の中で、「連絡線のうどん」というのがある。
秀逸だ。 これは今年の濫読ひで短編賞の候補としよう。
思わず私は電車の中で…
そして表題作は、イラクでテロにより亡くなった橋田さんと小川さんへの鎮魂のために書かれたものだ。 筆者は、この二人とイラクで過ごしていた。二人が襲われて、その二人と近しいマスコミ人は筆者だったので、筆者はインタビューを受け続けた。
それが一段落してから、彼はこの作品を書いたのだろう。
これを書くことで、彼は、この二人に別れを告げた。
悲しみが伝わってくる。
筆者のことを悪く言う人たちは多い。人を罵倒する割りにスタンスが定まらないとか、他人の意見の受け売りだとか、嫌われているのに気づいていないとか。
その一方ファンも多い。
言えるのは、人を非難するのはたやすいが、自分が相手と同じ土俵に出て非難あるいは議論できる人がどれくらいいるのか、ということだ。
筆者と正々堂々議論して、やりこめていくだけの論客がたくさん出てくると、見ごたえがあるだろう。
なお、最後の「平壌で朝食を。」を読んで、狐につままれたような気になった。いったいなんだったのだろうか。3年がかりの大仕掛けな虚構だったのか。それとも本当のことが少しでも混じっているのか。
そこは当面謎にしておこう。
お勧め度:☆☆☆☆☆ 小説、エッセイ風私小説(?)のいずれもお勧めです。
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