横浜黄金町パフィー通り |
半分は実話が混じったフィクション。
横浜黄金町。ここは、以前「ちょんの間」があったところだ。
若い人はそういう単語を見ても意味がわからないケースが多いだろう。
平たく言えば、短い時間での売春コーナーのある地域ということだ。
ストーリーは、2つの時間を行ったり来たりして展開するので、ちゃんと理解しないと戸惑う。
2007年と2000年。それは「ちょんの間」前と後、ということでもある。
2007年にその街にやってきた女子高生フォトグラファーは、その地域が以前「ちょんの間」のあったところだと知る。
だから建物が変わった作りになっていたのだ。
いったい何があって、そしてどうなったのか…時代は2000年に飛ぶ。
その時代よりずっと以前から売春はあった。
だが、ある地域の家が売られ、そこが売春宿になる。するとその周りも地上げされて変わっていく…。
ふつうの土地がいきなり非常に高値に化ける。
それだけではない。まわりの環境が急激に悪くなる。
そうなるとそこの人々は売るしか無い。
だが、その地域外の人たちはそこに住み続ける。
すると、小学校の通学路にそのエリアがかかってしまうことになる。
そして、実態を見て、関係者も驚くような状況になっていたのだ。
そこで、人々は動き出した…
ストーリーテリングの名手が、2つの時代を行き来しながら人々の葛藤と活動を描く。
もちろんキレイ事ばかりではない。
売春に携わらう人達にも生活はあったし、その人達に対して成り立っている職業だってあった。
だが、子どもたちの未来のために人々は動いた、ということになる。
登場人物については基本フィクションだが、実際にちょんの間があり、そしてなくなった事自体は事実のようだ。
ちょっと重いテーマではあるが、登場人物たちが明るいのは救いだ。
お薦め度;☆☆☆☆ 人々がどうやって地域を変えていくのか、じっくり見守ってください。
ラベル:阿川大樹



