2013年11月10日

堂場瞬一 暗転 (11/2013) ☆☆☆☆

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鉄道事故をテーマにした堂場瞬一の作品。
本の紹介にはこうあった。
「朝の通勤ラッシュ時、満員の乗客を乗せ、急カーブにさしかかった電車が突如、脱線・転覆した。その電車に乗り合わせた雑誌記者の辰巳は、続々と入ってくる事故の惨劇に慄然とする。しかし、横転した電車内で自らが目にした瀕死の女性の婚約者に偶然出会ったことから、彼は事件の原因を調べ始めるが……。関係者の事情聴取を進める警察、被害者の遺族、そして、異例の会見を開く企業側。それぞれの思惑が交錯する中、事故の真相は明らかになるのか? 」

実際のところ、物語は辰巳の視線だけでなく、婚約者であった滝本の視点からも描かれる。
滝本からすれば、辰巳にしても婚約者を見捨てた憎い男なのだ。
実際のところは、最後に彼女を見たこと、彼女が自分の後ろにいたことだけなのだが。

滝本は当然打ちひしがれている。彼女の死、それだけではない。
彼女の母からは婚約者ではなくただの一般人として扱われたのだ。
瀧本は彼女と一緒に住んでいたというのに。
だが母親の言動も、も死にまつわる狂乱の一種でしかない。



この物語は、どうも中途半端になっている。
引いたはずの伏線が伏線でなくなってしまっている。

もちろんリアルな世界では個別の事件はそれぞれ関連なく終わることが多い。
だから現実的ではなると思えるのだが。

エンターテインメントとしてはもっと伏線を活用して欲しいところだ。
たとえば辰巳の撮った写真がどう使われるか、というのは期待していたのにしりすぼみだった。
また迫田看護師も狂言回し的な役割のみで、ロマンスなどはなかった。

刑事の動きも不自然だし、弁護士も結局出てこない。
これは続編への伏線なのか、それとも作者の構想が破綻したのか。
結末にしても爽快感に欠けるものがある。

続編がないのだとしたら、ちょっと残念だ。
全般的には堂場瞬一の作品として面白く読めるのだから。

お勧め度:☆☆☆☆ 電車の事故の当事者だとしたらあなたはこういう行動がとれますか?



ラベル:堂場瞬一
posted by 濫読ひで at 09:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家た行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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