2013年10月06日

馳星周 ソウルメイト (10/2013)☆☆☆☆1/2



馳星周の作品だからハードボイルドだと思っていたら、全く違った。
これは人間のソウルメイト(魂の伴侶)である犬と人間の関わりについて書かれた短篇集だ。

彼には「走ろうぜ、マージ」という作品がある。
http://hidebook.seesaa.net/article/23719217.html
彼は以前、愛犬のバーニーズマウンテンドッグを失った。
病に倒れた犬を看病するために、彼は軽井沢に引っ越したのだ。
そしてマージを看取った。

そんな感じで、犬との関わりを描いた短篇集。
犬がチワワだったり柴犬だったり。

そして最後の作品。バーニーズ・マウンテン・ドッグ。
名前はカータ。
もちろんこれはマージへのオマージュだろう。




彼はマージと自分にあった(であろう)ことを小説にしていく。

カータと雪の中でころげまわって遊ぶ。
カータがプライドをもって散歩することも描く。
そしてカータが動けなくなることも。

電車の中で読んで、泣いてしまった。
犬好きでなければわからないかもしれないが。

しかし馳星周は作品で何百人も平気で殺しているのに、犬一匹死んだだけでなんでいままで引っ張るんだ!

…だがその気持ちがよくわかってしまう自分もいる。

そしてこの作品は、マージの死を乗り越えた彼だからこそ書けるものだった。
カータ。安らかに。

お勧め度:犬好きは電車で読んではいけません。




ラベル:馳星周
posted by 濫読ひで at 17:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家は行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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