2013年04月06日

伊坂幸太郎 残り全部バケーション (4/2013) ☆☆☆☆



残り全部バケーション
残り全部バケーション伊坂 幸太郎

集英社 2012-12-05
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伊坂幸太郎の作品。

ある家族が解散することになった。
夫婦と娘。だが離婚し、別居することになる。その最後の日に、父の携帯にメールが来る。知らない相手だ。相手は言う。「友達になろうよ」と。
そのメールに対し、父は返答した。その結果、なぜか、今日解散するはずの一家は、知らない男性と一緒にドライブすることになった。

岡田は溝口とともに当たり屋のようなことをやっていた。高級車を後ろに走らせて、サイドブレーキを引く。それで先方に追突させて、脅迫するというものだ。
だが岡田はその仕事が嫌で、辞めたくなった。それを溝口に言うと、彼は答えた。メールで友達を作れと。もしいい返事がもらえたら足を洗える。

そして一家と岡田は顔を合わせた…

伊坂幸太郎の長編の場合には、いろいろなエピソードがばらばらに提示され、それが最後のほうになって綺麗に収束していく、という形をとることが多い。
ところが、この本の場合にはそういう形になっていなかった。そのためちょっと期待はずれである部分もあった。

ある程度、伏線の回収というかエピソードの補完はなされているが、他の作品のようなパズルが出来上がるような爽快さはない。
そこが残念だといえる。

ただし、いろいろなエピソードの奇抜さはさすがだといえる。
とくに、「タキオン作戦」は秀逸だ。
虐待された子供を救い出すために、彼らがとった作戦は、ワームホール、すなわちタイムトラベルを利用するものだった…

この短編だけでも読む価値はあると言えるだろう。

お勧め度:☆☆☆☆ 父親に自分がスパイだと打ち明けられたら、あなたはどうしますか?


ラベル:伊坂幸太郎
posted by 濫読ひで at 22:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家あ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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