2007年02月02日

宮部 みゆき 名もなき毒 ☆☆☆☆☆ (1/2007) 本屋大賞ノミネート

名もなき毒名もなき毒
宮部 みゆき

幻冬舎 2006-08
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2007年本屋大賞ノミネート作品。

宮部みゆきの作品はなんとなく敬遠している部分があった。長いから、というのと昔読んだ何かがあまり合わなかったような気がしていたのだ。しかしこの本は素晴らしい。文句無く☆5個を進呈する。

物語は、老人が無差別殺人により毒殺されるところから始まる。
犯人は、べつに相手が誰でもよかったのだろう。その殺された老人の孫が、杉村と会うことで運命が変わる。
杉村は、今多コンツェルンの会長の娘婿だ。娘婿といっても娘が妾腹であるため特に会社に何かできるわけではないし、もともとその野心もない。
杉村は、勤務態度が悪く解雇された部下、原田いずみにも悩まされつつ、行きがかり上その老人の孫、美知香の手助けをするようになる。

「毒」は世のどこにもある。
人の心の中にも。特にそれが一番の問題かもしれない。

現状に満足できない人間は、他人に毒を撒くことでその憂さを晴らそうと試みることがある。だがそれで幸福は得られない。だがそれをやめるのは難しい。それが人間のさがだからだ。

綿密に計算されたストーリーと、軽快な語り口。
巻き込まれ型探偵としての杉村の面目躍如だ。

探偵は道楽のほうがいいのかもしれない。探偵で食っていくのが難しいなら、食うのに困らない人間がやるのがいいのかもしれない。今後の杉村の「探偵」としての活躍が期待できそうだ。

お勧め度: ☆☆☆☆☆ 期待を裏切らない、素晴らしい作品です。ぜひどうぞ。

posted by 濫読ひで at 20:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家ま行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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