2007年01月13日

象の墓場―王国記〈6〉 花村萬月 ☆☆☆☆1/2

象の墓場―王国記〈6〉象の墓場―王国記〈6〉
花村 萬月

文藝春秋 2006-07
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王国記の第6巻。
シリーズの中で一番よかったと思う。

王国記、というのはあまり救いがない連作だ。
舞台はある修道院ではじまる。
そこで愚直に働く赤羽と、悪魔のように知恵と美貌をもつ少年、朧を軸に、彼らをとりまく女性たちとのいろいろな関係を描き始める。

そして舞台はいつかその場を出て、彼らが理想とする農場になっていく。

今回は二作。赤羽が主人公のものと、朧が主人公のものだ。
赤羽はいつも悩む。自分が選ばれない者であることを知っている。
宗教は疎外感からくる、とk彼は悟っている。
そして彼に束の間の平穏が訪れた、が…

その平穏を壊すのは後半の話だ。
後半は朧が主人公。 神格化された息子、太郎は朧にいう。「とーちゃん、なぜ余計な種付けをする?」と。

そう。朧はまた女性たちを抱き始めたのだ。
そして、皮肉なことがおこってしまう。


事件が起こることは起こるのだが、全体的には平穏なストーリーだ。
こういうおちついた話もたまにはいい。
どうせまたいろいろな修羅場が展開されていくことはまず間違いないのだから。

物足りなさもあることはあるが、これだけ平穏な王国記の巻はそれだけで価値があるだろう。

お勧め度:☆☆☆☆1/2 事件はあまりおきませんがシリーズでは一番いいと思いました。 でも王国記を読むときは、最初の「ゲルマニウムの夜」から読むのをお勧めです。

まあそこで力尽きる読者は多そうですけどね。

王国記 第5巻はこちら↓
http://hidebook.seesaa.net/article/16205600.html
ラベル:花村萬月
posted by 濫読ひで at 01:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家は行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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