2007年01月06日

野中 ともそ パンの鳴る海、緋の舞う空 (1/2007) ☆☆☆☆1/2

パンの鳴る海、緋の舞う空パンの鳴る海、緋の舞う空
野中 ともそ

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ニューヨーク、そしてトリニダードトバゴを舞台にした、ちょっと変わった恋物語。

グレゴリーは、地下鉄の運転手。 黒人。 クラブで出会ったアレサ

という女性と一緒に住んでいる。グレゴリーは毎晩のようにクラブで相
手を探し、また新聞のパーソナルコネクションでも相手探しをしている。

パーソナルコネクション、というものにはちょっと説明が必要だろう。
これは、新聞に出ている「出会い求む」というコーナーだ。
広告面に載っている三行広告の個人版だと思えばいい。
DBPM 4 SBPF と書いてあれば、離婚した黒人の職業を持つ男性が、独身の黒人の職業を持つ女性を探している、ということになる。

いまはかなり出会い系に押されているだろうが、昔からこれは相手探しの手段として使われている。友達、恋人、セックスフレンド、なんでもありだ。気になる相手には有料電話でメッセージを入れたり話したりすることが出来るものが多い。

さてグレッグはここでマヤという日本人女性に出会った。
というか出会ってはいない。電話で話すうちに、彼女の強烈に惹かれていた。
それまでの相手よりも、アレサよりも気になる相手になってしまったのだ。


マヤは日本での仕事の暮らしに疲れて、ニューヨークへ逃避してきていた。
音楽関係の仕事をしていたのだが、押しつぶされそうになってしまったから。

そして、二人は約束した。
トリニダードトバゴの島で、緋色の鳥(スカーレット・アイビス)がやってくるマングローブの森で逢おう、と。
BGMはパン。つまりスチールドラムだ。

二人は、こんなあやふやな約束を果たしに、飛んでいった。
そして出会う。
しかし…



恋愛メロドラマ的な話だ、と一言で片付けることはできる。
だがそれではこの小説の魅力は伝わらないだろう。

この本は、ニューヨークという都会の喧騒と、トバゴというまったく違う世界とのコントラストの中で、男女が相手をどう思っていくか、ということが描かれている。そして、もどかしい。

このもどかしさが、恋愛なのかもしれない。
昔の恋人なども登場し、恋愛ストーリーとして綺麗に仕上がっている。


お奨め度:☆☆☆☆1/2 ちょっと感傷的すぎるという批判もありそうですが。

作者の他の作品;
世界のはてのレゲエ・バー
http://hidebook.seesaa.net/article/19238419.html

この本のことをもっと知りたいときは:
http://hidebook.seesaa.net/article/30944539.html



ラベル:野中 ともそ
posted by 濫読ひで at 17:19| Comment(0) | TrackBack(1) | 作家な行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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