2010年09月11日

花村萬月 風の條(すじみち) 王国記VIII (9/2010) ☆☆☆☆


風の條(すじみち) 王国記8
* 花村萬月
* 文藝春秋
・ISBNコード: 9784163293103

「王国記」がついに第一部完結だ。
太郎と花子が生まれてから、王国はどんどん彼らを中心に周りだした。
朧、月の龍はいつのまにか居場所をなくしてしまった。

教子は次郎を担ぐが、それもままならずストレスを抱える。
朧は、自らを見つめ直すために、あることを確認しようとする。


自分の王国を作るためのアイデンティティである「親殺し」の確認だ。
そして、衝撃の事実を知る。
そこから朧は悩み始める。
太郎、花子は朧を導いていこうとするが、未来が見える二人は、王国の、そして朧の運命を知る…


ついに完結した「王国記」。
朧は、王国を築こうとしていた。
だがそれは太郎の王国に変わりつつあった。 
王国は、建設と同時に崩壊していったのだ。
告解したとき、シスターテレジアを孕ませたとき、朧が持っていた狡猾さはすでに無い。

「王国ごっこ」と太郎は呼んだ。太郎は王国など望まない。だが、太郎は生まれながらにして王だった。その王という系譜をつくったことで、朧の役割は終わってしまったのだ。

第一部が完結した。
第二部がもしあるとするなら、それは当然太郎を中心とするだろう。
王になることを求めた朧と、生まれながらにして王であり、王国を去りたいと思っている太郎。全く違う王国ができていくだろう。

おすすめ度:☆☆☆1/2 王国記をシリーズですべて読んでいる人でないと、人間関係が理解できないでしょう。 王国記を読んでいる人は、ぜひこの第一部の終焉を見届けてください。

風の條


ラベル:花村萬月
posted by 濫読ひで at 11:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家は行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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