「せどり」というのは、特にここでは、「古本を転売目的で買って来て、アマゾンやヤフオクなどでより高い価格で売る」ということで定義しよう。
もともと「競取り」という字を書くらしいが、実際のところはよくわからない。本の背を見て値段を判断という「背取り」から来ているという人もいるのだ。
「せどり」否定派の最大の論拠は、著作者を含む関係者の利益の保護だろう。
つまり、新刊本であれば、作者に印税が入るわけだが、古本であれば印税が入らない。その結果として作者に本来なら得られるべき収入がなくなる。これが嵩じると、作者がインセンティブをなくしてしまうということになる。出版社も同様だ。本の価格には著者の血と汗と涙、そして出版社の努力への対価が含まれているのに、せどりではそれが無い。書店の収入もなくなる。
もっと著作者その他の関係者を保護すべきだ。これが文明国たる証ではないか。
出版、書店関係者からすれば、せどりをする人たちは、ありがたくない人たちだとしか思えない。本当に本が好きならそんなことは出来ないはずだ。
ということになるのだろう。一方、肯定派は肯定派でいろいろ論拠がある。
中古品市場というのはどの商品でも存在していて、なぜ古本だけかたきにするのか意味がわからない。
原著者の権利もわかるが、セカンダリーでの本の価格は実際のところ需給で決まる。
新刊ではまず高価で買いにくいが古本を手に届く価格で買ってみて、よければ次からは新刊を買うかもしれない。
古本を否定するなら、絶版になった本を入手することが不可能になる。
本が好きでなければせどりなんてできない。
「せどり」をやっている人、そして「せどり」をする人たちから本を買っている人からは当然肯定的な発言が出るだろう。
ところで否定派のほうには、「古本」がいけないというものと、「せどり」がいけない、という議論がいりまじりやすい。
「古本」がいけない、というのは単純に著作権者、そして出版関係者の保護をもっとはかるべきだ、ということだ。
その一方「せどり」が悪い、というのは、せどりで儲けるというのは安く仕入れて高く売るということで暴利をむさぼっているんだ!という議論になるだろう。
私自身は、「せどり」もそれほどの問題だとは思っていない。もちろん、過ぎたるは及ばざるが如し、という部分はあって、せどりをすることで、作家が皆書くのをやめてしまうようなことがあれば、それこそ本末転倒になってしまうのだが。
せどり、というのが作者の努力へのただ乗りだ、という批判は一部あたっていると思う。 ただ、それだけを以って、すべてを否定すべきだとは思わない。結局、需要が存在しているものだからだ。
たとえば図書館はどうだろうか。本が好きだから図書館に入り、薦めたい本を購入していく。
これはすばらしい行属だと思う。
その一方、図書館で購入することは、潜在的な購入者の数を減らしているのかもしれない。
本が好きで出版社を経て図書館に勤める人は、そういう考えはしないだろうか?
(話はちょっとそれるが、日本では、図書館はもっと充実すべきだ。
子供、そして人々を本好きに育てるにはそれが重要だからだ。)
いずれにせよ、「せどり」をする人たちがいて出版不況が増大しているのかどうかはわからない。ただ、出版業界はそれほど儲かっているわけではなさそうで、「せどり」が業績悪化に一役かっているというのはもしかしたら正しいかもしれない。
ただ、「せどり」を悪者にするのではなく、「せどり」をする人たちも存在することを前提にしてどういう企画、マーケティングをすべきなのかを考えるのも一つのありかたなんだろうと思う。
ところで、古本はいい、なら読んだあとの情報起業家によるノウハウPDFはどうだろうか?
情報起業家というのは、ここでもよく紹介している、情報を売って収入にしている人たちだ。せどり関係もそうだし、株やブログやFXから恋愛マニュアルまで、いろいろなものがある。
彼らは当然のことながら、その情報の売買を禁止している。少なくとも、その情報マニュアルにはそう書いてある。
ただ、著作権の保持と、その売買はべつものだ、という考えはありうる。古本をコピーして印刷して売ってはいけないかもしれないが古本の現物なら売ってもいい、というのであれば、情報マニュアルをコピーして広く再販してはいけないが、その情報マニュアルそのものを一回だけ第三者に売却するのはどうなのか。これが古本屋にならんだら、それをせどりしてもいいんだろうか?実際ヤフオクでときどきノウハウが売られているのだが。
「本はきっと転々流通することを前提に作られるが情報起業家の情報は転々流通されないことを前提に作られている」という考えもあるかもしれない。
本来なら、情報起業家が一番そのあたりにセンシティブであるんだろうと思う。
せどりをする人たちは、「ほしいものを安く手に入れられてよかった」という喜びの声を糧にすることも多い。それなら、ひとつ2万円のマニュアルを安く手に入れられてよかった、と言われたら一般せどらーはそれでもうれしいだろう。
だがその情報を出している情報起業家は商売の種だからたまったものではない。
古本せどりと販売情報の転売の差については私には答えが無い。
少なくとも、古本のせどりについても、原著作者に対して印税が入らないことはちゃんと認識しておくことは重要だろう。
私は、古本も買うし、図書館も愛用するが、結局自分で持っておきたい本は新刊で買う。作者に対しての印税が入ることも重要だと思うから。もちろん全部を買っているわけではないから、これを偽善とか言われたら甘受せざるをえないかもしれない。ただ、読み手と書き手が共存共栄できるようにするには、やはり著作権者への金の動きがある程度必要であることは確かだ。
この問題、いろいろ議論がありそうだ。
あなたのご意見もいただければ幸いです。
せどり関係サイト
http://naosha.at.webry.info/企業戦士のアマゾン
http://www.sedori-data.com/せどりバイブル他
http://sugisaku.livedoor.biz/究極のせどり術!
その他いろいろあります。ネットで調べてみてください。
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