2010年05月09日

大沢在昌 魔物(上)(下) 5/2010 ☆☆☆1/2


魔物(上)(下)
* 大沢在昌
* 角川書店 (新書)
各838円 (税込 880 円)

大塚は北海道の麻薬取締官。彼のところに、ロシアからの麻薬の取引の情報が入る。現場で彼が見たのは、その運び屋が銃に撃たれながらもそのまま逃走する姿だった。
その運び屋は、現場で何人も素手で殺している。

大塚が調べるうちに、ロシア人の女性からある話が得られた。イコンという宗教的な板があり、その中にカシアンという魔物がいると。そして、2月29日にカシアンは外へ出て人間にとりついてしまうのだと。

大塚はイコン、そしてカシアンを追って東京へ飛ぶ。東京には、大塚の昔の思い出がある。とても苦い思い出が。 そして、東京でカシアンはやはり大暴れする。しかも大塚の思い出の根幹に関わる男も登場する。 果たして大塚はカシアンを止めることができるだろうか? 


長編のエンターテインメントだ。だが単なるハードボイルドではなくてホラーものだ。荒唐無稽だといってしまえばそれで終わってしまう。それをなんとか説得力を持たせるべくいろいろなエピソードが綴られる。作者の研究の成果であるならばそれを示したことでその研究は意味があったというべきだろう。

だが現実の刑事ドラマにホラー要素というのはやはり無理がある。新宿鮫の作者にはちょっと似合わない素材かもしれない。このカシアンの話なしでの取引だったり過去の敵との再会、というのでもストーリーは成立したような気がする。

ジャンナが都合よくいろいろ調べたり、やっぱり違和感が残ってしまった。どうせ荒唐無稽ならもっと崩したほうがよかったかもしれない。

おすすめ度:☆☆☆1/2 ホラーはホラーとして割り切れる人におすすめです。


ラベル:大沢在昌
posted by 濫読ひで at 23:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家あ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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