2010年03月28日

ヒキタクニオ 俺、リフレ (3/2010) ☆☆☆☆


俺、リフレ
ヒキタクニオ
角川書店 /角川グループパブリッシング
1,900円 (税込 1,995 円) 送料無料
発行年月: 2009年12月
ISBN: 9784048740180

俺、リフレ。英語で I, Refregerator とある。
アシモフの「わたしはロボット(われはロボット)」なんかを彷彿とさせる。 あるいは「吾輩は猫である」かもしれない。
リフレ、とはリフレクソロジーではない。リフレジュレイター(と当時呼ばれたらしい)、すなわち冷蔵庫だ。「吾輩は冷蔵庫である」というわけだ。



スウェーデン製の大きな冷蔵庫。大きすぎてキッチンに収まらずに斜めに入っている。それが「俺」だ。

俺は作家の伊作さんの家にある。もとイラストレーターの奥さんの悦ちゃんと二人暮らし。

ある夏の日、甥の小学生の男の子、光君がやってきた。彼はバイオリンを習っている。かなり才能がある少年だと言うことで夏だけ高名な先生に習いにきたのだ。

彼が来てから、3人のバランスが崩れ始める。そして「才能」についての応酬が始まった…。


最初のうちは、楽しいユーモア小説のつもりで読んでいける。だがそのうちあれ?と思うようになる。 3人の状況はどんどん変わっていく。冷蔵庫を狂言まわしとしたそれぞれの精神的な葛藤を示す小説へと様変わりしていくのだ。

「才能」とは何か。そしてそれが無いと悟ったものはどうしたらいいのか。芸術の神はどこにいるのか。 人の作品を非難するのもまた人であったりもする。

そして物語はどんどん終末に向かって進んで行く。冷蔵庫はただ見守ることしかできずにいる…

物語が申告になっていく中で、読者は冷蔵庫とともに打開策を考えるだろう。最大の悲劇を起こさないようにと…

うちの冷蔵庫は買ってからもう20年たつ。10年間は倉庫に入っていた。 果たして彼?もうちの家族を見てきたのだろうか…

おすすめ度:☆☆☆☆ おたくの冷蔵庫は意識を持ってませんか?

俺、リフレ


posted by 濫読ひで at 14:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家は行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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