全世界のデボラ
想像力の文学
著者: 平山瑞穂
出版社: 早川書房
サイズ: 単行本
ページ数: 316p
発行年月: 2009年05月
ISBN:9784152090294
本体価格 1,800円 (税込 1,890 円) 送料無料
全世界のデボラ
平山瑞穂の短編集。
SFだったりホラー、文学、ミステリ風だったりいろいろだ。
個人的にいいなと思ったのは「棕櫚の名を」だ。誠司は、昔住んでいた地域のルートセールスになった。 二十年前の記憶をたどっていくと、見覚えのある家に行きついた。彼は昔の自宅よりも、そちらへ行きたくなったのだ。 そこには老婦人がいて、彼のことを覚えていた。そして、昔話をはじめた。彼は、子どものころ、その家をよく訪れていたのだ。 その時には、彼女には夫がいたが…
不思議な話「駆除する人々」というのもなかなかいい。 僕は、公社に勤めていた。公社の調達課が何をするかというと、ある植物を刈ってくることだ。 その植物を使って作る液体で、「やつら」を撃退するのだ。 不思議な怪物で、昼間しか襲ってこない。 だが、植物の調達には危険がともなう。やつらが襲ってくる可能性があるからだ。だが、なぜやつらが襲ってくるのか、公社の人間もわかっていない…
もうひとつあげるとすれば「均衡点」だろう。
オーストラリアの近くにある島、ヤトゥルは、独自の言語体系をもつ素朴な島だ。 そこの代表が日本を訪問した。 理由は、東京に、彼らにとって大事なものがあるというのがわかったからだ。日本でおそらく唯一ヤトゥル語を解する衿子は、通訳として彼らを案内することになった…。
この話は言語学っぽい説明があるが、はたして成功しているのか失敗しているのかよくわからない。もちろん、面白かった、という意味では成功しているのだろうが…
ほかにも、SFをメーンとした、いろいろなテーストが集まっている。
お勧め度:☆☆☆☆ SFの設定を受け入れられる人に。
全世界のデボラ
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