黒猫
沖田総司の死線
著者: 中場利一
出版社: 朝日新聞出版
サイズ: 単行本
ページ数: 327p
発行年月: 2009年03月
ISBN:9784022505576
本体価格 1,600円 (税込 1,680 円) 送料無料
黒猫
新撰組もの。
沖田総司の目から描いている。
事件が淡々と続き、総司は淡々と人を斬り続ける。
総司の女、ミズとの関係も描かれる。ミズも総司と同じ労咳だ、という設定になっている。
この話では新撰組はべつに正義の集団でもないが、悪の巣窟でもない。沖田の目から描かれる新撰組は、単純な武装集団で、局長の命令ですべてが決まる。 沖田は命に従って斬るのみ。
近藤の好みに合わないものは、最終的には排除される。それが内部の人間であろうが外部であろうが。 その意味、やはりこの新撰組は近藤のための集団であったのだろう。
沖田と坂本龍馬が逢って好感を持つ、とか龍馬が沖田を撃つ、というような設定もちりばめられている。
沖田の目から見た話しだけに、近藤や土方以外の人間の描写はうすい。伊藤甲子太郎も小物であり、山南もうるさいだけになっている。
ミズとの関係は何度も描かれる。 こんなに労咳でも人と接していいのか、というくらいまで。 ミズも死なないし総司も死なないで物語は進んでいく。
事件の歴史的な意義つけのようなものはまったく出てこないが、それはあくまで沖田の目からみた話だからだろう。これを近藤の目から見たものにすると、まったく違った物語になるに違いない。
お勧め度:☆☆☆☆ 新撰組ファンならどうぞ。
(新撰組、と記載しましたが文中では新選組と表記されています。)
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