2009年10月25日

中場利一 黒猫 沖田総司の死線 (10/2009) ☆☆☆☆


黒猫
沖田総司の死線
著者: 中場利一
出版社: 朝日新聞出版
サイズ: 単行本
ページ数: 327p
発行年月: 2009年03月
ISBN:9784022505576
本体価格 1,600円 (税込 1,680 円) 送料無料
黒猫

新撰組もの。
沖田総司の目から描いている。
事件が淡々と続き、総司は淡々と人を斬り続ける。
総司の女、ミズとの関係も描かれる。ミズも総司と同じ労咳だ、という設定になっている。

この話では新撰組はべつに正義の集団でもないが、悪の巣窟でもない。沖田の目から描かれる新撰組は、単純な武装集団で、局長の命令ですべてが決まる。 沖田は命に従って斬るのみ。

近藤の好みに合わないものは、最終的には排除される。それが内部の人間であろうが外部であろうが。 その意味、やはりこの新撰組は近藤のための集団であったのだろう。

沖田と坂本龍馬が逢って好感を持つ、とか龍馬が沖田を撃つ、というような設定もちりばめられている。

沖田の目から見た話しだけに、近藤や土方以外の人間の描写はうすい。伊藤甲子太郎も小物であり、山南もうるさいだけになっている。 

ミズとの関係は何度も描かれる。 こんなに労咳でも人と接していいのか、というくらいまで。 ミズも死なないし総司も死なないで物語は進んでいく。

事件の歴史的な意義つけのようなものはまったく出てこないが、それはあくまで沖田の目からみた話だからだろう。これを近藤の目から見たものにすると、まったく違った物語になるに違いない。

お勧め度:☆☆☆☆ 新撰組ファンならどうぞ。

(新撰組、と記載しましたが文中では新選組と表記されています。)


この本を楽天ブックスで見る→黒猫
タグ:中場利一
posted by 濫読ひで at 01:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家な行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/131102953
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック