![]() | 東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~ リリー・フランキー 扶桑社 2005-06-28 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
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私は正直、リリー・フランキーという人をあまり知らなかった。
「美女と野球」というエッセイがあるのは知っていたがどんな人だかまったく知らなかったのだ。
男か女かさえも。
実際、リリー・フランキーが女でトミー・フェブラリーが女だというのはおかしいじゃないか、なんて思ったりする。
だがこの本が売れているという話は聞いていた。そしてとうとう本屋大賞にノミネートされてしまったのだ。ノミネートは全部制覇するつもりだ。
読むしかない。
という前置きがあって。
この本は、「ボク」がオカンと、時々オトンと成長していく話だ。そして、ボクが成人して、ある程度たってから東京にオカンと住むようになる。
そして、オトンはよく家からいなくなった。だからボクとオカンの結びつきは強くなった。かといっていい子でいたわけではない。ボクは悪ガキだった。オカンにずいぶん迷惑をかけていた。そして大学に行った。美術大学。オカンは学費も出してくれた。
大学を出てもボクはふらふらしていた。オカンに心配をかけてばかりだ。
そしてあるきっかけでオカンとボクは一緒に住むようになった。
それからもオカンにはいろいろ迷惑もかけるが、オカンとの日々は楽しいものでもあった。
というようなことを書き連ねても、なんだかよくわからないだろう。
この本は、オカンに対する愛情に満ち溢れている。ボクがオカンをどれだけ好きだったか。迷惑をかけたことをどれくらい後悔しているのか。
ボクは独身だ。オカンと住んでいたからかもしれないし、違うかもしれない。
外からみたらマザコンおじさんに見えるかもしれない。
だが、ボクはいう。オカンを好きで何が悪い?
この本は、息子から母への愛情が満ち溢れている。
そして、ほかのひとに薦めたくなる作品でもある。
作者の本職はイラストレーターだ。だが、人がだれでも一生に一冊は傑作を書くことができるとするならば、それがこの本だといえる。
べつに肩肘はらず、自分の思ったことを素直につづっていったとき、愛情あふれるこの作品ができあがったのだろう。
先日テレビでリリー・フランキー氏を見た。
この本と彼のイラストから受けるむさくるしい印象とは違い、比較的普通のおじさんだった。
お勧め度:☆☆☆☆1/2 愛あふれる本です。




