2009年09月13日

よもぎ学園高等学校蹴球部 (9/2009)


よもぎ学園高等学校蹴球部
著者: 松波太郎
出版社: 文藝春秋
サイズ: 単行本
ページ数: 209p
発行年月: 2009年08月
ISBN:9784163285900
本体価格 1,429円 (税込 1,500 円) 送料無料
よもぎ学園高等学校蹴球部

芥川賞候補つながりで読んでみた。
よもぎ学園のサッカー部は、今シーズン最後の試合を迎えた。
相手は県立名張工業高校。三重県の名門校だ。
よもぎ学園の監督は萩将子。35歳女性監督だ。
実はこれは彼女の最後の試合になる。彼女も学校をもうすぐ辞めるというのだ。
そして運命の試合が始まった。敵は強い。とても強い。
皆は翻弄され、点を取られつづけ…。
そのあと、唐突な後日談が語られる。そしてまた、ストーリーは試合に戻る。

萩監督のサッカーへの愛と情熱はある程度伝わってくるが、一方で話の構成は非常に把握しづらいのも確かだ。


もうひとつの作品「廃車」はそれに輪をかけて難しい。
登場人物は多くない。 宝田と猫木とそして中国人の何だ。
猫木の車を何に渡したが、それがトラブルになる、というのがベーシックな話になる。 
この作品の難点は、宝田と猫木の関係がはっきりしないことだ。というのは、性別がしっかり書き分けられていないからだ。 これは意図的なものなのかもしれない。しかし非常に分かりづらく、はたしてこの二人は通常の恋人どうしなのか、知人なのか、同性愛カップルなのか、というのがよくわからないのだ。
注意深く読めばわかる、ということでもあるが、それでもなお戸惑ってしまう。
もうひとつは、視点のずれだ。
昔、ある小説の書き方の本の中に、視点のずれはやるべきでない、ということが書かれていた。
芥川賞候補にもなる作家なのだからそれの問題点はわかった上でしっかりクリアしているのだったらいいのだが…私が読む限り、非常につらい。 誰が主人公なのか、そのシチュエーションでは誰の視点なのかを把握しづらいのだ

というわけで、芥川賞候補の作者の作品であるものの、次回以降を期待したい、と思う。


よもぎ学園高等学校蹴球部



ラベル:松波太郎
posted by 濫読ひで at 00:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家ま行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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