2009年05月30日

飯嶋和一 出星前夜 (5/2009) ☆☆☆☆☆


出星前夜
著者: 飯嶋和一
出版社: 小学館
サイズ: 単行本
ページ数: 541p
発行年月: 2008年08月
ISBN:9784093862073
本体価格 2,000円 (税込 2,100 円) 送料無料
出星前夜

本屋大賞ノミネート作品。
以前本屋大賞にノミネートされた黄金旅風
http://hidebook.exblog.jp/2476943

でも登場した長崎の末次平左衛門が出てくる。
ただし、今回は彼は主人公ではなく、あくまでわき役となる。

今回の話は、いわゆる島原の乱だ。
ただし、天草四郎(本作では「ジェロニモ益田四郎」)もあくまでわき役となっている。




主人公、というよりは主たる舞台は、島原の南目という村になる。
そこの人々は、松倉家の苛政に苦しんでいた。
通常の年貢の倍以上の年貢を課せられ、そこに悪天候が重なり、病気も蔓延する。

傷寒という、最初は風邪のようだがその後ひどい発熱や下痢にみまわれる病気が、当地で子供たちに蔓延した。 名主の甚右衛門(元武士、鬼塚監物)に呼ばれ、長崎からはるばるやってきた医者、恵舟は、その病気のひどさに驚くが、薬も満足になく、また薬代どころか船代すら人々は払えない。しかも役人は年貢を徴収することしか頭にない。 
恵舟は、長崎に戻り、末次平左衛門に相談するが、打つ手はなかった。

一方、南目では、寿安という若者が、松倉家に耐えかねて立ち上がった。 若者たちを連れて立てこもり、番所を襲ったのだ。

苦しんだ人々は、キリシタンの教えに立ち戻り、団結する。

そして、関係者の苦心もやむなく、反乱は全面戦争へと発展していく…


歴史小説としても、また娯楽小説としても楽しめ、考えさせられる大作に仕上がっている。
歴史が好きな人も、そうでない人も、一読に値するといえる。
時の為政者たちが無力であると、混乱の極みが生じる。
これは洋の東西、時代の前後を問わず、普遍的なのかもしれない。

お勧め度:☆☆☆☆☆ 民衆を応援したくなります。

出星前夜


ラベル: 飯嶋和一
posted by 濫読ひで at 15:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家あ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。