2009年05月09日

黒木亮 冬の喝采 (5/2009) ☆☆☆☆1/2


冬の喝采
著者: 黒木亮
出版社: 講談社
サイズ: 単行本
ページ数: 625p
発行年月: 2008年10月
ISBN:9784062150415
本体価格 2,000円 (税込 2,100 円) 送料無料
冬の喝采

「カラ売り屋」「巨大投資銀行」「エネルギー」「トップレフト」等で知られるビジネス小説家の作者の作品なので、これも同じようなビジネスノベルだと思って読み始めて驚いた。まったく違うのだ。

これは黒木亮、本名金山雅之の書いた自伝、というか、「大学卒業までの陸上競技と自分」を書いたドキュメンタリーだ。

彼は、早稲田大学競走部のメンバーとして、中村清監督の薫陶を受け、箱根駅伝に二回出場したという。そのことが描かれている。箱根駅伝といえば、三浦しをんの「風が強く吹いている」http://hidebook.seesaa.net/article/35727726.html などを思い出すが、この本「冬の喝采」は本当に出場した人間が自分のことを描いているということで、視点が全く異なる。

箱根駅伝は一つのエピソードにすぎず、彼の陸上生活が中学の頃から順番に描かれている。

彼は、練習の内容をノートにつけていたようだ。そのころの記録もすべて記されている。
陸上の選手、いやスポーツ選手はそうなのだろうか?

沢木耕太郎のエッセイの中に、陸上選手はその過去を、走った距離のノートで記録しておくことができる、というようなことが書いてあった。 黒木はそれを地でいっていることになる。

おそらくこれはすべて実話なのだろう。
登場人物は実名だ。 
箱根駅伝の記録にしてもそうだ。
また、陸上の記録が出ているだけでも参考になる人にはなるだろう。

もちろんそれだけではなく、ドキュメンタリーとして、小説としても十分に楽しめる。

個人的な出生のことまで記されている。しかも、それも実名になっている。 この本は、彼の過去への総決算なのだろう。

お勧め度:☆☆☆☆1/2 陸上をやる人にも、そうでない人にもお勧めできます。 

冬の喝采


ラベル:黒木亮
posted by 濫読ひで at 14:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家か行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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