2008年11月29日

森見登美彦 美女と竹林 (11/2008) ☆☆☆☆☆


美女と竹林
著者: 森見登美彦
出版社: 光文社
サイズ: 単行本
ページ数: 293p
発行年月: 2008年08月
ISBN:9784334926243
本体価格 1,600円 (税込 1,680 円) 送料別

美女と竹林

この本は、極めて野心的な構想を持って執筆が始められた。
著者の森見氏は、森ではなく、竹林をこよなく愛する人であった。

そこで、森見氏が竹林を制圧し、しかも美女を得る、というのが基本的な構想であった。
知り合いの保有する竹林の竹を切り、綺麗なものとして、しかも竹でいろいろなものを作り…と、構想は膨らんでいく。
ところが、であった。
もともとひ弱で、かつ遅筆の森見氏は、なかなか竹林を手入れする時間をとれない。

そのため、本来この本は「竹林を制して美女も得る」というものから、いつのまにか「どうやっても竹林になかなか行けない言い訳と忸怩たる内心の告白」へと変わっていくのだ(まあ進行としてはほぼ見えていたが)。

森見氏に「娘」とか「毛深い子」をプロモートする必要があった、というのはよくわかるが、遅筆は言い訳にならない。しかも、これを書くことそのものだって仕事なのだ。

まあ、それが森見氏なのだ。もともとそんな元気がどんどんあれば、女性にももっともてるだろうし、そうしたら森見氏のデビュー作、あの男汁小説「太陽の塔」は決して生まれなかった。

というわけで、読者はおおらかな気持ちでこの本を味わい、楽しんでいればいいのだ。間違っても竹林を切りにいくのを手伝おうなどと思ってはいけない。

お勧め度:☆☆☆☆☆ 竹林ブームは来るのでしょうか?

美女と竹林


ラベル:森見登美彦
posted by 濫読ひで at 17:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家ま行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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