
21(twenty one)
著者: 小路幸也
出版社: 幻冬舎
サイズ: 単行本
ページ数: 253p
発行年月: 2008年06月
ISBN:9784344015296
本体価格 1,500円 (税込 1,575 円) 送料別
21(twenty one)
21世紀に21歳になる、21人のクラス。
同級生たちは、とても仲がよかった。
それから時が少し過ぎて、その中の一人、晶が死んだ。
自殺だった。
仲良しの皆は戸惑い、悲しむ。
晶はなんと、教室で首を吊っていたのだ。
皆、悲しむだけでなく、自分を責める。もしかしたら自分のせいで彼は…と。
皆がどうやって晶の死の理由を知り、そして乗り越えていくか。
それがテーマだ。
別にミステリーではない。
友情物語、といえばもっとも近いかもしれない。
もちろん大人になった皆には、それぞれの人生があり、それぞれの事情がある。
晶は晶自身の問題で、自殺した。
だが彼には、悲しんでくれる仲間がいたのだ。
彼は、皆をもう一度結び付けたかったのかもしれない。
そして、自分を思い出してもらえるようにと。
さすがは外れ無しの作者だ。語り手がいろいろ変わり、視点がかわっても、全体として一つのストーリーがまとまり、晶の姿がうかびあがってくる。
読後感もさわやかだ。
お勧め度;☆☆☆☆1/2 こんなクラスのメンバーになりたかったです。
21(twenty one)
ラベル:小路幸也
【関連する記事】