
記念日
著者: 香納諒一
出版社: 光文社
サイズ: 単行本
ページ数: 447p
発行年月: 2008年05月
ISBN:9784334926083
本体価格 2,000円 (税込 2,100 円) 送料別
記念日
私は目覚めた。目の前に知らない女がいる。
そしていろいろ会話をして、気付いた。
自分には記憶がない、と…自分がだれかが、わからない。
それだけではない。自分が何語を話しているのかすらわからないのだ。
どうやら中国語らしい。そして自分がいるのは日本。 果たして自分は誰なのか?
記憶を戻そうとすると頭痛が襲う。そして、うわごとで言っていた名前はいったい誰のものなのか?
誰を信じていいのか、わからない。その中で言えることは、ある男が自分の将来のカギを握っているだろう、ということだ。
その男が実在するかはわからない。 なぜなら、その男は自分と同じ顔をしているはずだからだ。
そして私はもがく。自分の記憶を、そして人生を取り戻すために…
ハードボイルドで面白い!
誰を信じていいのかがわからない(おそらく、誰も信じてはいけない)状況のなかで、主人公は何とか野性の勘を頼りに生き延びていく。そして自分の運命を自分で切り開いていくのだ。
何度もどんでん返しがあり、そして落ち着くところに落ち着いたように見えて、それでも終わらない。
最後の最後まで、何が真相なんだかわからない。それがまた手に汗を握る展開を作り出している。
非常に面白い。 わくわくさせる、アクション大好きな大人向けの読み物だと言える。
お勧め度:☆☆☆☆☆ 非常に良質のエンターテインメントだと思います。
追伸:ひとつだけ気になるのは、なぜ熱にうかされてあの名を呼んで謝罪していたのか、です。
記念日
ラベル:香納諒一