三四郎はそれから門を出た
著者: 三浦しをん
出版社: ポプラ社
サイズ: 単行本
ページ数: 305p
発行年月: 2006年07月
ISBN:9784591093566
本体価格 1,600円 (税込 1,680 円) 送料別
三四郎はそれから門を出た
タイトルから笑える。
もちろんこれは夏目漱石の本のタイトルから取っているわけだが。
この本はエッセイ集だ。
三浦しをんのエッセイ集は、寝転がって読むのに最適だ。
重厚な題材はあまりないし、恋愛のドロドロもない(きっぱり)。
スノビッシュな自慢話もない。
そのかわりに伝わってくるのは、のんべんだらりとした日々、ホモ小説好きで太った姉ちゃん、というイメージだ。
だがそれだけではない。
彼女の文には、常に「愛」があふれている。その愛がたとえ屈折したものであったとしても。
彼女が家族に対して注ぐ眼は常に暖かい。たとえ弟に「ブタさん」(その後は「ブタ」)と呼ばれようとも。自分の書いた恋愛小説を読んだ母に泣かれても(おまえは小説の中で恋愛するしかないんだね〜と泣いたとか)。
もちろん三浦しをんは卓越した作家であり、この前なんか某賞をとっちまったもんだからお金もがっぽがっぽと稼げて、おかげでホモ小説の在庫も増えたことだろう(たぶん)。
運動オンチの癖に観察眼に鋭いものだから、「風が強く吹いている」のような大傑作だって書けてしまうのだ。(実はあれも、まほろも、隠れホモ小説だという噂もあるのだが…)
結局彼女のよさは、ぐうたらさを隠さないことと、および自らができないことでも観察眼鋭くいろいろなことを見極めるところにあるんだろう。その結果ほとばしる、対象への愛。
小説でもエッセイでも、たぶん同じだろう。
「ころがって読みたい本」をリストアップするのであれば、必ず彼女のエッセイを入れておきたい。
お勧め度:☆☆☆☆1/2 ちょっとだけ古い(2006年刊)ので、いまの時代からみるとえ?というものもあることはありますが…
三四郎はそれから門を出た
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