死写室
著者: 霞流一
出版社: 新潮社
サイズ: 単行本
ページ数: 287p
発行年月: 2008年02月
ISBN:9784103065319
本体価格 1,500円 (税込 1,575 円) 送料別
死写室
探偵、紅門福助(くれないもん ふくすけ)が映画にかかわる殺人事件を解決する。
なぜか、彼がかかわると殺人事件が発生する。そしてそこに駆けつけるのは、村原警部。
なぜか殺人がおこること。
なぜか同じ警部が出てくること。
なぜか非常に凝った形で殺されていること。
なぜか現場の人間が犯人ですぐにわかること。
そんなのは、設定だから疑問に思ってはいけない。
さて、それを前提にすると。
短編謎解き。いわゆる正統派のフーダニットだ。
ミステリの本質は短編にあり。まさにそうだろう。
ただし、一部の作品はあまり好きではない。
私がときどき思う、トリックのためのトリックというが含まれるからだ。
つまり、トリックそのものを破るのは推理小説の醍醐味ではあるのだが、そのトリックに必然性がないもの、というのは不自然だ。
「なぜそういうことをしたのか」という部分が弱い。
Who, how はわかるのだが、why が弱い。もちろん動機は明らかだが、「なんでいったいそんなことになっちゃうの?」というのがちょっと不明瞭になってしまう。
人を殺すときに、こうやってこうやってこうやったので、結果的にこうなって、不可能殺人の現場が作り上げられてしまった、というようなことだ。 そんなことしないですぐにやって逃げろよ、という突っ込みを入れたくなるようなケースがある。もちろん作者としては「ばれないように逃亡しないで自殺(あるいは迷宮入り)と処理してもらうのを待つ」という説明になるのだろうが…
けなしているように見えたら申し訳ない。
ストーリーは面白いものも多い。
「届けられた柩」などには映画に対する愛が感じられるのだ。
(作者は以前、映画会社に勤めていたそうだ。)
お勧め度;☆☆☆☆ 映画って本当に…不吉ですね〜紅門福助には。
死写室
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