2014年09月21日

山本幸久 芸者でGO! (9/2014) ☆☆☆☆1/2



タイトルはもちろん「電車でGO!」のもじり。

だがその「電車でGO!」は、おなじみの電車運転ゲームではない。
これは戸川純の歌「電車でGO!」から来ているのだ。

戸川純を知らない人も多いだろう。筆者は二重数年前、知人の部屋で彼女のレーザーディスクを何度も見せられていたので「電車でGo」「昆虫軍」などを知っているのだが。
(Youtubeにライブ映像が載っているので、興味のある人は一聴の価値がある。)

さて本題。
これは「八王子芸者」のメンバーたちの物語だ。

大学受験に失敗した元女子高生が、恋人にフラレて八王子で芸者「弐々」になった。
そうしたら、お座敷になぜか元カレがやってきた…。

芸者の置屋「夢民」(ゆめたみ、でむーみんではない)にはユニークな芸者が5人いる。
元看護師で元締めの「茂蘭」元OLの「寿奈富」元キャバクラ嬢の「未以」、元女子プロレスラーの「兎笛」そして弐々だ。

それぞれ皆に理由があり、生活もある。
そして楽しく苦しく、一生懸命生きている。それはだれでも同じことだ。

なお、弐々はおなじみアヒルバスのデコちゃんの従姉妹ということになっている。
今後ワールドの一員として出てくるのだろう。

お薦め度:☆☆☆☆1/2 芸者さんも大変です。




ラベル:山本幸久
posted by 濫読ひで at 11:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家や行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

水沢秋生 カシュトゥンガ (10/2014) ☆☆☆☆




商品の詳細説明

【内容情報】(「BOOK」データベースより)
掃除当番で放課後の旧校舎に集められた「底辺」の生徒たち。「強者」によって支配される校内には、彼らの居場所はなかった。いつも誰かに怯えている彼らだったが、一人の少女の出現によって変わっていく。少女の教えてくれた“おまじない”をすれば、「なりたい自分になれる」と信じて。しかし、それは復讐劇のはじまりだった。やがて“おまじない”は全校生徒を侵食し、学校は静かに壊れていく…。


という風に内容情報にはある。
実際のところは、その出現した少女、華那がすべての糸を引いているわけではない。むしろ彼女はきっかけでしかないのだ。
結局のところはいじめられている、蔑まれている少年少女達の鬱屈を開放するためのきっかけを与えただけにすぎない。彼らは勝手に暴走していくのだ。

その一方、良心の塊のような主人公、咲希は、何が起こっているのかをまったく理解できない。そしてそれは彼女の育ちのよさによるものでもある。


いったい華那は何者なのか。それについては結局最後まで解き明かされることはない。
そして問題も解決されたわけではない。

華那が去っても、また問題は起きるかもしれない。そしてその徴候は示唆されている。
華那は問題をおこす方ではなく、鎮めるほうの側なのだから。

お薦め度;☆☆☆☆ おまじない、も大きな力を持ちえます。

ラベル:水沢秋生
posted by 濫読ひで at 11:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家ま行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

長沢樹 上石神井さよならレボリューション (9/2014) ☆☆☆☆



説明が難しいので、楽天ブックスの「内容紹介」をそのままコピペしようとしたら

商品の詳細説明
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
野鳥とフェティシズムと「消失の謎」を捕獲せよ!

だと。短すぎる…

舞台は高校。僕は写真部のメンバー。学園のアイドル、川野のカメラマンを仰せつかる。
彼女は生物部で野鳥探索が好きだが実は陸上では高校記録を持っている。だが陸上部には入っていない。

一方、僕は頭の切れる友人の岡江に、彼女を被写体にした「フェティシズムを満足されるような写真」を要求されている。彼はその代償として、謎が起きた時に謎解きをしてくれるのだ。

このメンバーによる連作短篇集。

少々浮世離れしたメンバーであるが、下手なラノベとかよりは面白い。

お薦め度;☆☆☆☆ 野鳥の写真なんてそう簡単に撮れるものじゃないでしょうね。
ラベル:長沢樹
posted by 濫読ひで at 10:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家な行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月07日

近藤史恵 さいごの毛布 (9/2014) ☆☆☆☆



場所は意外にも「老犬ホーム」だ。


【内容情報】(「BOOK」データベースより)
幼い頃から自分に自信が持てず、引っ込み思案。家族とも折り合いが悪く就職活動も失敗続きだった智美は、友人の紹介で、事情があって飼い主とは暮らせなくなった犬を有料で預かる老犬ホームに勤めることになる。時には身勝手とも思える理由で犬を預ける飼い主たちの真実を目の当たりにして複雑な思いを抱く智美は、犬たちの姿に自らの孤独を重ねていく。最期を飼い主の代わりに看取る「老犬ホーム」。身勝手な過去とすれ違うばかりの愛情が、ホーム存続の危機を招いてー。『サクリファイス』の近藤史恵が紡ぎ出した新たな感動物語。


近藤史恵の引き出しは多い。この本はミステリーでもスポーツサスペンスでもない。社会問題をえぐりながらも人間を描いている作品だ。 さすがといえよう。
人間は身勝手だ。だが、だからこそこの老犬ホームは存在している。犬を好きだときつい仕事、というのはまさにそのとおりなのだろう。


お薦め度:☆☆☆☆ 一人暮らしの芸能人とかは愛犬をどうしているのでしょうか。
ラベル:近藤史恵
posted by 濫読ひで at 00:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家か行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

成田良悟 デュラララ!  13 (2014/9)



一応第一部完結、ということになる。
第一巻から10年かかったようだ。
ちょっと登場人物を増やしすぎたので最後はまとめきれなかった部分もある。(淀切陣内あたりの話など。)だが、結局はこの話はセルティが主人公(のはず)だった。 そして当然、あの3人の秘密のばらしあいもメーンになる。互いが互いの秘密を知ったことを知って、なおかつお互いの距離を縮めることができるのか。

あと、気になるのはある人物の生死だ。もし第二部があるのだったら、きっと生きているのだろう。

街が主人公かと思ったこの物語。タイトルはもちろんデュラハンから来ているのだから、主人公はセルティだ、と言ってもいいのかもしれない。もちろん実際は帝人が主人公と見るべきなのだろうが。

とりあえずこの物語をなんとか収めた作者の力量は大したものだと言えるだろう。
ラベル:成田良悟
posted by 濫読ひで at 00:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家な行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

堂場瞬一 独走 (9/2014) ☆☆☆☆

独走

独走
著者:堂場瞬一
価格:1,620円(税込、送料込)
楽天ブックスで詳細を見る



【内容情報】(「BOOK」データベースより)
五輪柔道金メダリストの沢居弘人は、スポーツ省から、国の特別強化指定選手「SA」の陸上選手・仲島雄平のサポートを命じられる。仲島は実力はあるもののメンタルが弱いという致命的な弱点があった。「金メダル倍増計画」を掲げ莫大な予算でアスリートを管理育成する国で、選手は何を目的に戦うのか。オリンピック、ドーピング問題、引退後の人生設計…現代スポーツ界が抱える様々なテーマを内包して物語は疾走する!!

物語はコーチの目から語られる。彼も元SAであり、スポーツ選手のことはある程度わかっていたのだが、陸上のことはわからず、また仲島のことは結局理解できなかったと言えるのだろう。

スポーツ選手が競技をするのは誰のためなのか?国のためなのか、自分のためか。また、記録を目指すのか、勝つことを目指すのか、それとも美しい理想に近づくことを目指すのか。

答えが一つではないことをこの作品はは問うている。

お薦め度:☆☆☆☆ 税金を使って強化をするのは良いことだと思いますか?
ラベル:堂場瞬一
posted by 濫読ひで at 00:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家た行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。