2014年05月24日

野崎まど KNOW (5/2014) ☆☆☆☆



未来の物語。
「知っている」という言葉が変化している。
超情報化社会の中で、人間が処理できる情報の有限性を緩和するため、脳に「電子葉」という新しい機器を埋め込むことになっていた。
その電子葉はネットで新たな情報を取ってくることも可能だ。
そのため「知る」といってもネットで一瞬で情報を取ることも可能になっている。

そんな仲で主人公は自分の恩師に女の子を預けられた。
彼女は「レベル0」という、情報処理の能力はなく、彼女の情報はすべてだれでも見られるような常態にある、はずだった。ところが…。

この本を英訳するのはかなり難しいだろう。

「知る」ということはここの社会では何を意味するのか。

お薦め度:☆☆☆☆ 難しいけどなんとか理解できたような気がします。そして結末は…
ラベル:野崎まど
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東野圭吾 疾風ロンド (5/2014) ☆☆☆☆



東野圭吾の文庫書き下ろし作品。
強力な細菌兵器がスキー場に埋められた。その場所のてがかりはテディベア。
そして犯人は死んでしまった。

研究員は、秘密裏に細菌を回収するために息子とスキー場へ行く。
だがなかなか見つからない。
そしてテディベアは事情を知らない人に持ち去られていたのだ!

果たして細菌は回収できるか…

東野圭吾らしい作品ではある。ただし重厚さよりも読んでいてのハラハラ・ドキドキを優先した感じがする。これはやはり文庫書き下ろしを意識したからなのだろうか。

お薦め度;☆☆☆☆   こんなことあるわけないよ。でも面白いからまあ許すか。
ラベル:東野圭吾
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西澤保彦 探偵が腕貫を外すとき 腕貫探偵、残業中 (5/2014) ☆☆☆☆

探偵が腕貫を外すとき

探偵が腕貫を外すとき
著者:西澤保彦
価格:1,296円(税込、送料込)
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腕貫探偵の新作。
一部、やはり偶然での説明が納得できない場面あり。
そうは言っても面白い。

お薦め度:☆☆☆☆
ラベル:西澤保彦
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宮木あや子 校閲ガール (5/2014) ☆☆☆☆1/2



校閲という単語を知っているだろうか?
本の編集の1プロセスだ。

たとえば、漢字とかなとか常態敬体の表現の統一や、記載された事項の内容確認などを行い、本の内容が適切であることを確保するようなことだ。

主人公が電車で移動するシーンがあれば、その時間で本当にいけるかどうか時刻表をチェックするのも仕事の一つになるし、戦国武将の記載があればその時代に本当に合った表現になっているかを確認する。ルビの初出がどこかを確認したり

主人公の河野悦子は、雑誌の編集にあこがれて景凡社に入社した。ところが配属されたのは校閲部だった。
興味のない校閲をやらされて彼女は腐っているが、それでも仕事は何とかこなしている。
こうのえつこ、という名前が校閲に向いていると思われ採用されたらしい。

そんなとき、ある作家との飲み会に無理やり連れて来られて初めてその作家に会った。
その後またデパートでその作家に再開したが、妻と一緒だった。そして悦子は妻と喧嘩した…。

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2014年05月23日

宮部みゆき ここはボツコニアン 1,2 (5/2014)




気楽に読める作品。

あらゆるゲームのボツ設定が揃っている世界、ボツコニアン。
そこでピピとピノは冒険に出ることになった。
二人は生き別れの姉弟。

ゲームはなかなか始まらず、クソゲーの体を露わにする。

二人はゲームをクリアできるのか…

作者がかなり楽しんで書いた作品と言えるだろう。


ラベル:宮部みゆき
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2014年05月18日

堂場瞬一 内通者 (5/2014) ☆☆☆☆

内通者

内通者
著者:堂場瞬一
価格:1,728円(税込、送料込)
楽天ブックスで詳細を見る



【内容情報】(「BOOK」データベースより)
千葉県警捜査二課の結城孝道は、護岸補強工事に絡む贈収賄事件の内偵中に、最愛の妻を病気で失ってしまう。彼は、ひとときでも悲しみを忘れようと捜査に没頭するが、いわれなき告発により、自らの立場は揺らいでいく。そんな中、唯一の肉親となった一人娘から助けを求める連絡が入り…。結城は刑事として、そして父親として、犯人と対峙していくがー。
(引用終わり)

捜査の対象は贈収賄だ。千葉県警にとっては非常に大きなヤマになり、ぜひとも現場をつかまえたい、と思う。それは現場もキャリアも同じだ。
それに対してのルートは細い。社内の内通者ただ一人だけだから。しかも彼は閑職においやられており、必ずしも情報を取れるわけではない。

そんな状況のなかで結城は「はめられる」。
だが本人にはその理由がよくわからない…
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ラベル:堂場瞬一
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小路幸也 蜂蜜秘密 (5/2014) ☆☆☆☆



異国の世界を舞台にしたファンタジー。

「古くから〈奇跡の蜂蜜〉として大切に伝えてきた蜂蜜を守るため、自動車も使わず、火薬

も制限し、今でも様々な掟に従って暮らしている〈ポロウ村〉。

村の名家であり、〈ポロウの蜂蜜〉を採るために必要な〈キングサリー〉の花を代々栽培しているロウゼ家の一人娘サリーは、遠い国からの転校生としてやって来た少年レオと仲良くなる。深い山あいの、絵画のように美しい自然に囲まれた村の農学校で、少年少女は園芸や養蜂を勉強しながら日々を過ごす。だが、レオが来たのと時を同じくして、村には何かと異変が起こるようになる。森や泉で不思議な現象が続いたり、〈ポロウの蜂蜜〉をつくる〈ポロウミツバチ〉がぱったりと姿を消したり……。村の謎にレオが深く関わっていることにサリーが気づくのと同時に、村人たちもまたレオの正体を疑い始める。そして激しい嵐の晩、行方不明となったレオを探すサリーは〈ポロウの蜂蜜〉にまつわる古い古い秘密を知ることになる……。

ファンタジックな村を舞台にしながら、人が文明を進化させること、自然のなかで暮らすこと、大きな時の流れに否応なく変化していくこと、に静かな問いかけを投げる物語。 」
(以上 楽天ブックス「詳細情報」より)続きを読む
ラベル:小路幸也
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2014年05月06日

新井素子 イン・ザ・ヘブン (5/2014) ☆☆☆☆1/2



なんと、新井素子の33年ぶりの短篇集。
ストーリーテリングはまったく変わらない。
あとがきが長いのもそのまま。

表題作は、死の床についた今日子さんに対して、あたしが一生懸命天国はどうなっている、という話をして、どんどん設定が膨らんでいく話。自分が若返ったとしたら、相手も若返るとか、子供がどうなる、など。

ノンフィクション(というのか?日記だ)が一編。「テトラポッドは暇を持て余しています」
彼女の口からこんな言葉がもれた。まったく意味不明だが、それがなんと…。

キャットテイルのリナ、というぬいぐるみが登場する。まだいたんだ。昔「ひでおと素子の愛の交換日記」でイラストを見た覚えがある。だから30年間彼女のものとしてお出かけの友になっていたようだ。
姉妹がいてほとんど喋れないキャナとかティナとか、という設定だった。
設定と言ってはいけないのか。新井素子にとってはぬいぐるみはコミュニケーションができる相手だから。ぬいぐるみホラーまで書いているし。

いずれにしてもベテラン新井素子健在、というのが嬉しい。「銀婚式物語」もよかったがこの短篇集もよかった。さすがはベテラン。日本SF作家協会の会長までやったくらいだし。

というわけで楽しめた。

お薦め度:☆☆☆☆1/2 作品を「手なり」で書けるというのもすごいものです。

ラベル:新井素子
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辻仁成 醒めながら見る夢 (4/2014) ☆☆☆☆

醒めながら見る夢

醒めながら見る夢
著者:辻仁成
価格:1,728円(税込、送料込)
楽天ブックスで詳細を見る



辻仁成の新作。映画化も決まったらしい。

物語はそれぞれの語り、視点で進行する。
妹、陽菜。姉の亜紀だけを見つめて生きてきた。そして姉の恋人と関係を持つ。これもまた姉に近づくため。そして姉を裏切った男のことを憎む。
姉の恋人,優児は劇団の演出家。

文也は縄師の見習い。師匠は女性を美しく縛り吊るす。だが文也はまだまだ未熟だ。
ある日、陽菜という女性が目の前に現れ、彼に願い事を託す…

登場人物はそれぞれに関係を持ち、その間柄に戸惑ったり絶望したりする。
それぞれが悩んでいる。

そしてすべては醒めながら見る夢のように、どこか現実離れしている。

お薦め度:☆☆☆☆ 視点の変換をどうやって映像化するのかがポイントなんでしょう。



ラベル:辻仁成
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2014年05月05日

誉田哲也 幸せの条件 (5/2014) ☆☆☆☆1/2



梢恵はごく普通にのんびり働くOLだ。彼女は社長から呼び出され、休耕田でバイオエタノール用のコメを作らせるため長野へいけ、と通告された。バイオエタノールの何たるかもわからないまま、彼女は長野へ行くことになる。
期限は無期限。彼氏からも「距離を置こう」と言われてしまった。

梢恵が現地に行ってわかったのは、自分が何も知らないということ。
そして怒られるうちに現地の有機農業の農業法人に取り込まれる。

ゼロから農業を勉強していくうちに、梢恵にもだんだんいろいろなことがわかってくる。
だがバイオエタノールの話は進まない。

そして…

よく調べられた、いい話に仕上がっている。
日本の農業には将来がある。人々がどうやってそれをつかむか、が一番のポイントだ。

おすすめ度:☆☆☆☆1/2 農業はロマンです。

ラベル:誉田哲也
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朱川湊人 黄昏の旗 (4/2014) ☆☆☆☆



朱川湊人の短篇集。
表題作。電車の窓から旗が見えた。電車から降りて、その旗を目指して行ってみる。するとそこには、別れた妻と娘が居て、自分に声をかけてくれた。
驚いて逃げたが、二週間後にまた近づいてしまう。そこにはやはり妻と娘がいた。だが、近づこうとすると若い男が声をかけてきた。彼は、行ってはいけない、と言う…。

運命の女、のような
俺とミナコは不思議な関係だった。友達でも、ましてや恋人でもない。
だがミナコとはあちこちで出会う。出会うだけで何も起きないのだが。
運命の女ではないのだが、それでも何度も出会う。

未来人のビストロ
個人的にはこれが一番好きだ。
特にトリックがあるSFとか推理小説ではない。
小学生の僕たちが埋めたタイムカプセルにミツルはこう書いていた。30年たったら体育の日に八重州の「コンコルド」という店でビフテキをおごってあげる、と。
タイムカプセルを掘り出したのは35年後だった。コウジとトシアキは、コンコルド、という店があるのを知り、ミツルは未来人だったのか、と思う…

朱川湊人好きな人にはぜひ。

お薦め度:☆☆☆☆ ファンタジー系が多い作品集です。


ラベル:朱川湊人
posted by 濫読ひで at 22:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家さ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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